海外

2019.10.11

コンゴ民主共和国における麻しんの流行に関する注意喚起

● コンゴ(民)国内全域で麻しんの流行が続いています。
● 厚生労働省では、麻しんにかかったことが明らかでない人、麻しんワクチンを2回接種していない人または接種歴が不明な人は、予防接種を受けることを検討するよう呼びかけていますので、コンゴ(民)に渡航を計画している人もワクチン接種を検討してください。

1 10月9日付国連児童基金(UNICEF)の発表によると、1月以来コンゴ(民)国内で203,179人が麻しんを発症し、4,096人が亡くなっています。患者数の74%、死亡者数の90%が免疫のない5歳以下の子どもたちです。現時点での患者数は、既に昨年一年間の3倍を超えています。

2 世界保健機構(WHO)によると、免疫を維持し、麻しんの流行を収束させるためには、国民の95%程度が2回のワクチン接種を受けるよう推奨されていますが、コンゴ(民)のワクチン接種率は2018年で57%にとどまっています。現在、政府と国際機関、非政府組織が協力して、大規模なワクチン接種キャンペーンを実施しています。

3 麻しんは、はしかとも呼ばれ、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症です。感染すると約10日後に、発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状で発症し、2~3日経過後、高熱と発疹が出現します。通常7~10日ほどで回復しますが、肺炎やまれに脳炎になることがあり、先進国であっても患者1,000人に1人が死亡すると言われています。

4 非常に感染力が強く、年齢にかかわらず、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。空気感染もするので、手洗い、マスクのみでは予防はできません。麻しんワクチン接種が最も有効な予防手段です。厚生労働省では、麻しんにかかったことが明らかでない人、麻しんワクチンを2回接種していない人または接種歴が不明な人は、予防接種を受けることを検討するよう呼びかけています。コンゴ(民)への渡航を計画されている方は、あらかじめ麻しんワクチン(または、麻しん含有ワクチン)接種を検討してください。また、コンゴ(民)での麻しんワクチン接種を希望される場合は、現地医療機関や在コンゴ(民)日本大使館担当までお問い合わせください。

(参考)
○外務省海外安全ホームページ:海外における麻しん(はしか)・風しんに関する注意喚起(その2)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2019C058.html

○厚生労働省ホームページ:麻しんについて
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/index.html

○国立感染症研究所ホームページ:麻しん風しん混合(MR)ワクチン接種の考え方(PDF)
https://www.niid.go.jp/niid/images/idsc/disease/measles/MRvaccine_20180417.pdf

○UNICEFの発表(英文)
https://www.unicef.org/press-releases/measles-deaths-democratic-republic-congo-top-4000-unicef-rushes-medical-kits-health

(本件担当)
在コンゴ民主共和国日本国大使館
医療担当 浅川(+243 81 880 5582)
領事担当 上島(+243 81 880 5912)

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