2015.03.12
中国の入国査証(ビザ)に関する新規定について(注意喚起:改訂)
2015年3月9日
在中国日本国大使館
中国においては、短期滞在者を対象とする新たな規定が以下のとおり施行されました。
ご自身の活動の内容により、必要なビザを取得していない場合、不法就労とみなされる可能性がありますので注意が必要です。
1.中国の新たな規定
(1)昨年11月、人力資源社会保障部等は、「外国人が入境して短期業務任務を完成させる場合の関連手続秩序(試行)」(注:以下「新規定」。なお、中国語では「外国人入境完成短期工作任務的相関弁理秩序(試行)」)を発表し、本年1月1日より施行されています。「新規定」の原文は以下の人力資源社会保障部のHPに掲載しています。
http://www.mohrss.gov.cn/SYrlzyhshbzb/ldbk/jiuye/JYzonghe/201411/t20141121_144780.htm
(2)「新規定」の施行により、訪中して業務を行う場合に
(ア)長期滞在でなくとも、「就労」にあたるとしてZビザが必要となるケースや、
(イ)Mビザが必要となるケースが示されており注意が必要です。
(ア)には、中国内の協力先での技術指導や管理を行う場合や、
映画や広告の撮影等が含まれており、この場合は、滞在先の人力資源社会保証部門で新たに導入された「短期工作証明」を所得した上で、中国の大使館や総領事館でZビザを取得する必要があります。
(イ)には、購買機器の設備維持、補修、設置や、中国内で入札したプロジェクトの指導、中国内の支社等に派遣されて短期業務を行う場合、また、運動競技に参加する場合や、ボランティアに参加、あるいは文化部門が認める非営業目的の公演等が含まれており、内容に応じてMビザかFビザの取得が必要とされています。
なお、「短期工作証明」の取得方法について、ご参考までに北京市外国専家局(中国語)のHPを以下のとおり紹介いたします。
http://www.bjrbj.gov.cn/wzzx/work_570/work02/201412/t20141225_38029.html
2.査証免除措置への影響
(1)中国は従来より、「一般旅券を所持する日本、シンガポール、ブルネイの3ヵ国国民が、中国へ観光,商用、親族知人訪問或いは通過の目的で入国する場合、滞在日数が入国した日から15日以内であればビザが免除され、
外国人向けに開放された空港、港から入国できる。」として、日本国国民等に対して査証免除措置を実施しています。(具体的な説明は以下のサイトをご参照ください)
在日本中国大使館HP→ http://www.china-embassy.or.jp/jpn/lsfu/hzqzyw/t938315.htm
中国外交部(中国語)→ http://cs.mfa.gov.cn/wgrlh/lhqz/cjwdn_660600/t1175680.shtml
(2)中国外交部に確認したところ、「新規定」施行後も、査証免除措置に変更はない旨の回答がありましたが、出張等で訪中される際は、中国における活動が「商用」に該当するのか、「新規定」が分類するいずれかの事項に該当しないのかにつきご注意いただき、必要な場合には該当するビザを取得いただくようお願いします。
【注】1月に本件記事を掲載した際、「【ご参考】新規定の具体的なイメージとしては、例えば以下のようなケースを規定するものとなっています
(なお、実際にビザが必要か否かは、当館としては判断できませんので、日本にある中国の大使館や総領事館等中国側に個別に確認していただく必要があります。)。」として、5種類のイメージをお示ししましたが、ビザの要否はあくまで中国側が判断する事項であり、当館が類型を示すのは不適切、また、実際にも誤解を招きかねないことから削除をいたしました。
今後、本件の関連で部分的でも中国側から公式に確認ができた事項についてはあらためて情報発信をしていきたいと考えています。