2022.07.07
コンゴ民主共和国│キンシャサにおける邦人熱帯熱マラリア患者の増加
●キンシャサ市内で在留邦人の熱帯熱マラリア患者が複数発生しています。
●熱帯熱マラリアは早期に適切な対応をしないと短期間で重症化し、死に至ることがあります。
●マラリアを疑う症状が出現したときは直ちに医療機関を受診し、具合が悪くて動けない場合は周囲の人に必ず連絡してください。
●キンシャサ滞在中は防蚊対策の徹底を心がけてください。
1 最近、キンシャサ市内で在留邦人の熱帯熱マラリア患者が複数発生しています。
2 熱帯熱マラリアは、夜間に活動性が高まる雌のハマダラカに吸血されることによって、マラリア原虫が体内に侵入することで感染する蚊媒介感染症です。7-14日ほどの潜伏期間を経て、悪寒を伴う発熱、頭痛などの症状で発症します。数種類存在するマラリアの中でも、熱帯熱マラリアは「悪性マラリア」と呼ばれ、早期に診断の上適切な治療を受けないと、数日程度の短期間で動けなくなるほど重症化し、最悪の場合死に至ることがあります。
3 キンシャサ滞在1週間経過以降に悪寒を伴う発熱、頭痛、倦怠感、大量の寝汗、不眠、節々の痛みなど、熱帯熱マラリアを疑う症状が出現したときは直ちに医療機関を受診してください。また、具合が悪くて動けない場合は必ず周囲の人に連絡し、助けを求めてください。
4 熱帯熱マラリアにかからないためには、蚊に刺されないことが最も重要となります。夜間不要不急の外出を避ける、外出せざるを得ない場合には肌の露出を抑える、蚊よけ製品を定期的に皮膚、衣服に塗布する、窓に網戸が付き、空調設備の整った部屋で生活する、気密性の低い部屋で眠らざるを得ない場合は蚊帳を用いる、など防蚊対策の徹底を心がけてください。また、マラリアには、現在邦人が利用できるワクチンはありませんが、予防薬があります。キンシャサに渡航を計画されている方は、トラベルクリニック担当医師と十分に相談した上で、マラリア予防薬の内服を検討してください。
(参考)
○厚生労働省検疫所ホームページ:マラリアについて
https://www.forth.go.jp/useful/malaria.html
○国立感染症研究所ホームページ:マラリアとは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/519-malaria.html
(本件担当)
在コンゴ民主共和国日本国大使館
医療担当 浅川(+243 81 880 5582)
領事担当 浅井(+243 81 880 5912)
松原(+243 81 514 6605)