2021.03.01
英国 スコットランド、イングランドのロックダウン緩和計画
スコットランド政府、英国政府はロックダウン緩和計画を発表しました。
1.スコットランド政府の対応
(1)現在、スコットランド全土(一部の島嶼部を除く)は、最高レベルの規制で事実上のロックダウンにあたるレベル4に指定されていますが、スコットランド政府はWHOの指針(予防措置の徹底、公衆衛生の周知他)に照らして、3週間ごとを目安に、以下の段階的な緩和を検討すると発表しました。
(ア)3月15日目処:(2月22日より既に再開している)一部の学校の更なる再開、老人ホームの面会受け入れ。
(イ)(その3週間後)学校の更なる再開、大学の再開、屋外で二世帯4人までの面会を許可。
(ゥ)(その3週間後)学校の完全再開、20人までの礼拝の許可、店舗での商品受取りを許可(現在は配達のみ)。
(エ)(その3週間後)地域毎の規制レベルの再導入(例:1段階低いレベル3の場合は、飲食店、理髪店等の営業が可能となり、移動可能な範囲が緩和される)
(2)上記緩和計画は、ワクチンの普及度及びR値の二つの指標次第で、随時見直される。
(3)緩和計画の詳細は、次のスコットランド政府のHPを参照願います。
https://www.webarchive.org.uk/wayback/archive/20201023135508/https://www.gov.scot/publications/covid-19-scotlands-strategic-framework/
2.英国政府の対応
英国政府は、イングランドにおけるロックダウンの緩和に向けたロードマップを含む「新型コロナウイルス対策 2021年春」
(原題:COVID-19 RESPONSE - SPRING 2021)を発表しました。本領事メールでは、ロードマップについて説明したプレスリリースに記載の内容についてご案内させていただきます。なお、対策全文及び同プレスリリースをご覧になりたい方は、次のリンク先をご参照ください。
全文:https://www.gov.uk/government/publications/covid-19-response-spring-2021
緩和に向けたロードマップは1~4の4つのステップからなり(※ステップ1は更に2つに分かれています)、1つのステップから次のステップに進むには、その都度次の4条件が満たされているかを精査することとなります。
●ワクチン展開プログラムが成功裏に継続していること
●ワクチンが、接種を受けた人々の入院と死亡を減らすのに十分効果的であること
●NHSにとって持続不可能な圧力となるような入院患者数の急増がなく、感染率が抑えられていること
●新たな変異株によって、リスク評価が根本的な変更されないこと
(1)ステップ1:3月8日から
・すべての児童・生徒は学校や専門学校に戻り、一部の大学も再開されます。
・学童保育やその他の監督された子ども向けの活動が再開されます。
・介護施設の入居者は、一定の条件の下で1人の定期的な訪問者が認められます。
・同じ世帯やサポートバブルの人、あるいは別世帯の1人と一緒に、屋外でコーヒーを飲んだりピクニックをしたりといったレクリエーションに出掛けることができます。
(2)ステップ1:3月29日から
・6人または2世帯までの屋外での社交が認められます。
・テニスやバスケットなどの屋外スポーツ施設が再開され、正式に組織された屋外スポーツに参加できます。
・この時点で「Stay at Home」の方針は終了しますが、多くのロックダウン規制は残ります。
(3)ステップ2:4月12日またはそれ以降
・必要不可欠でない小売店、美容院などのパーソナルケア施設、図書館やコミュニティセンターなどの公共施設が再開されます。
・動物園やテーマパークなどの屋外のアトラクションや施設が再開されます。
・車に乗ったままの映画上映やイベントも可能となります。
・ジムやプールなどの屋内レジャー施設が再開されますが、個人または同じ世帯で訪問することが求められます。
・パブやレストランなどのホスピタリティ施設は、屋外での営業が可能となります。ただし注文や飲食はテーブルで行うこととなります。
・別の世帯と屋内施設を共有しない貸別荘のような自己完結型の宿泊施設が再開します。
・葬儀は最大30人までに、結婚式や披露宴、通夜等の行事に参加できるのは(それまでの6人から)15人に増えます。
(4)ステップ3:5月17日またはそれ以降
・屋外でのほとんどの社会的接触の規制が解除されます。ただし、30人を超える集まりは引き続き違法です。
・屋外での劇場公演や屋外での映画館が再開されます。ただし、屋内では6人まで、または2世帯までのルールが適用されますが、この数を増やしても安全かどうかは今後も検討が継続されます。
・屋内でのパブやレストランなどのホスピタリティ施設、屋内での映画館や幼児向け遊具施設といった娯楽施設、その他の宿泊施設、屋内での大人のグループスポーツや運動教室が再開されます。
・1000人、または、収容可能人数の半分のいずれか低い方までの屋内会場において、大規模な公演やスポーツイベントが認められます。4000人、または、収容可能人数の半分のいずれか低い方までの屋外会場での大型公演やスポーツイベントが認められます。
・着席型の更に大型の屋外施設では、最大1万人、または座席総数の4分の1までのいずれか低い方まで可能となります。
・葬儀同様に、結婚式、披露宴、通夜では30人までの参加が可能となります。
(5)ステップ4:6月21日またはそれ以降
・すべての社会的接触の制限を解除したいと考えています。
・ナイトクラブを再開し、ステップ3において適用していた大型イベントや公演の制限を解除したいと考えています。
・上に述べた制限が解除されるのであれば、結婚式やその他の冠婚葬祭に関する制限も解除したいと考えています。
なお、本件対策の全文において、3月8日以降、イングランドからの海外渡航者はその渡航理由を提出することになっていますが、現時点において、その提出方法やフォームについては発表されておりません。
在エディンバラ日本国総領事館