2017.09.08
重大ハリケーン「イルマ」の接近に伴う注意喚起(第7報)
● 今週末にかけて「イルマ」がフロリダ半島南部に上陸する可能性が高まっており、甚大な風水害の発生が懸念される状況となっています。
● 7日(木)23時、フロリダ半島南部にハリケーン警報及び高潮警報が発令され、同中部にそれぞれの注意報が発令されました。警報発令後36時間以内、注意報発令後48時間以内に暴風、高波が発生し、危険な状況となることが懸念されます。ご自身の安全を守るための安全対策を早急に完了してください。
● フロリダ州内全域に非常事態宣言が発令中です。最新の気象情報を入手し、風水害の発生に万全に備えてください。また、安全確保のため、地元当局からの避難指示等に従って適切に行動してください
1.9月7日(木)23時(東部夏時間)、国立ハリケーン・センターは、バハマ諸島東方沖の大西洋上に位置するカテゴリー5の重大ハリケーン(Major Hurricane)「イルマ」(IRMA)について、今後数日間、カテゴリー4~5の猛烈な勢力を保持したまま、速度をやや落として西北西に進み、キューバ北岸とバハマ諸島の間を通過し、9日(土)遅くに進路を北西に変え、10日(日)朝にフロリダ半島南部に上陸するとの予報を発表し、フロリダ州在住者等に対し、今後のイルマ関連の気象情報に注意するよう呼び掛けました。
◆ 重大ハリケーン「イルマ」の概要
※ 9月7日(木)23時現在(東部夏時間)、国立ハリケーン・センター発表
※ 詳細については、国立ハリケーン・センターのホームページをご確認ください。
http://www.nhc.noaa.gov/
○ 類型
重大ハリケーン(Major Hurricane):カテゴリー5
○ 最大風速
時速約165マイル(秒速約75メートル)※ より強い突風を伴う。
○ 暴風圏
・ハリケーン級暴風圏(時速74マイル(秒速約33メートル)以上)は中心から約75マイル(約120キロメートル)
・熱帯暴風雨級暴風圏(時速39マイル(秒速約18メートル)以上)は中心から約185マイル(約295キロメートル)の範囲。
⇒ 日本の気象庁による台風の勢力の表現では、「大型で猛烈な台風」にほぼ相当。
○ 位置
・北緯21.3度、西経72.4度付近
・グレート・イナグア島(バハマ)の東北東約55マイル(約85キロメートル)
・マイアミ(米国フロリダ州)の東南東約585マイル(約940キロメートル)
○ 中心付近の最低気圧
920ミリバール
○ 進行方向及び進行速度
西北西、時速約16マイル(時速約26キロメートル)
2.国立ハリケーン・センターの予報によると、「イルマ」の接近により、8日(金)夜から9日(土)朝にかけて、フロリダ半島南部で強風が吹くようになり、その後、10日(日)朝にフロリダ半島南部に「イルマ」が上陸する模様です。「イルマ」に関し、以下の警報、注意報等が発令されており、今後、フロリダ州内に甚大な風水害がもたらされることが強く懸念される状況となっています。
〇 ハリケーン警報(Hurricane Warning)
フロリダ半島南部一帯(ジュピター海峡(Jupiter Inlet)~ボニータ・ビーチ(Bonita Beach)の沿岸部、フロリダ・キーズ、オキーチョビー湖周辺、フロリダ湾周辺)
※ ハリケーン警報は、発令から36時間以内に当該地域において平均最大風速がハリケーン級(時速74マイル(秒速約33メートル)以上)となることが予想される場合に発令される警報です。
〇 高潮警報(Storm Surge Warning)
フロリダ半島南部一帯(ジュピター海峡~ボニータ・ビーチの沿岸部、フロリダ・キーズ):5~10フィート(約1.5~3メートル)
※ 高潮注意報は、発令から48時間以内に当該地域において海岸から内陸に流入する高潮によって生命に危険を及ぼす水害が発生する可能性がある場合に発令される警報です。
〇 ハリケーン注意報(Hurricane Watch)
フロリダ半島中部沿岸部(ジュピター海峡~セバスチャン海峡(Sebastian Inlet)にかけての中部東海岸、ボニータ・ビーチ~ヴェニスにかけての同西海岸)
※ ハリケーン注意報は、発令から48時間以内に当該地域において平均最大風速がハリケーン級(時速74マイル(秒速約33メートル)以上)となる可能性がある場合に発令される注意報です。
〇 高潮注意報(Storm Surge Watch)
フロリダ半島中部沿岸部(ジュピター海峡~セバスチャン海峡(Sebastian Inlet)にかけての中部東海岸、ボニータ・ビーチ~アンナ・マリア島(Anna Maria Island)にかけての同西海岸)):3~6フィート(約0.9~1.8メートル)
※ 高潮注意報は、発令から48時間以内に当該地域において海岸から内陸に流入する高潮によって生命に危険を及ぼす水害が発生する可能性がある場合に発令される注意報です。
〇 降水量(9日(土)夕方まで)
・フロリダ半島南東部及びフロリダ・キーズ北部
8~12インチ(約203~305ミリ)、局所的には20インチ(約508ミリ)
・フロリダ・キーズ南部
2~5インチ(約51~127ミリ)
・フロリダ州中部~同北東部~ジョージア州沿岸部
3~6インチ(約76~152ミリ)、局所的には10インチ(約254ミリ)
※ 生命に危険を及ぼす鉄砲水、地滑りが発生する危険性があります。
〇 波浪
今後数日間、米国南東部沿岸の一部にうねりが押し寄せ、生命に危険を及ぼす高波や離岸流が発生する模様です。
3.以上のような重大ハリケーン「イルマ」に関する深刻な気象状況を受け、4日(月)、リック・スコット(Rick Scott)フロリダ州知事は、フロリダ州全域に非常事態宣言(state of emergency)を発令しました。
フロリダ・キーズ等が所在するモンロー郡、マイアミ等を含むマイアミ・デード郡、フォート・ローダーデール等を含むブロワード郡といったフロリダ州南部では、既に避難命令が発令されている箇所があります。
4.つきましては、フロリダ州内の在留邦人及び旅行者の皆様におかれましては、最新の気象情報の入手に努め、風水害等に万全に備えるとともに、警報・注意報等をもとに厳重に警戒して安全を確保してください。また、地元当局からの指示等にしたがってご自身の安全を最優先として適切に行動してください。
今後、フロリダ州内の各地において避難命令(evacuation order, mandatory evacuations等)が発令される可能性も高まっていますので、「イルマ」の影響が及ぶことが予想される地域に滞在されている方は、事前に安全な地域に避難したり、避難命令を念頭に置いた万一の対応に備えてください。避難する際は、予め日本の家族、勤務先等に連絡先や避難先を必ず連絡してください。ハリケーンの影響により、長期間の停電、断水等も予想されることから、食料、燃料、医薬品、衣類、現金といった災害備蓄品等を確認、補充してください。ハリケーン通過後には、電線が切断されて垂れ下がったり、水溜りに電線が入ったりするなど、感電の危険性がある上、道路冠水の影響により道路と水路の区別がつかずに車両水没事故の危険性もあります。また、感染症、危険生物、危険物質の流出、治安悪化等も懸念されますので、ハリケーンの通過中は勿論、通過後においても安易に外出することは厳に控え、地元当局からの安全宣言(all clear等)の発出を待つなど、安全確保を最優先として慎重に行動してください。
◆ 特にモンロー郡、マイアミ・デード郡、ブロワード郡内の在留邦人及び旅行者の皆様は、ハリケーンの接近・上陸が迫ってきましたので、地元当局の指示にしたがい、避難を含む適切な判断・行動を速やかに実行してください。
【問い合わせ先】
在マイアミ日本国総領事館
Consulate General of Japan in Miami
80 S.W. 8th Street, Suite 3200, Miami, FL 33130
電話:305-530-9090 FAX:305-530-0950
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