2016.08.07
イタリア ローマにおける夏期テロ対策計画の発動について
在イタリア日本国大使館よりお知らせ
2016年8月6日
7月14日夜(現地時間),フランス南部ニース市において,フランス革命記念日の花火見物に集まっていた群衆にトラックが突入し銃撃を加えるなどしたテロ事件では,これまで84名が死亡し,約300名が負傷したと報じられています。
また,7月24日夜(現地時間)にも,ドイツ南部アンスバッハ市の音楽祭会場において自爆事件が発生しています。
これら欧州等における事件を受け,ローマ県警察は,ローマにおける夏期テロ対策計画を発動しました。これを受け,以下の警備強化策が執られています。
・コロッセオ及びコルソ通りにおける警戒態勢を強化。
・8月1日(月)以降,コルソ通りを3区画に分割し警察及び軍が警戒監視。
・バチカンにおける警戒区域がBastoni di Michelangelo方向にも拡大(バチカン美術館を目指す旅行者や巡礼者を対象)。
・フランス北部ルーアン近郊の教会における事件(神父殺害)を踏まえ,宗教施設への警戒を強化。
・ドイツ南部ミュンヘンのショッピングモールにおける銃乱射事件を踏まえ,大規模商業施設と協力し警備を強化。
・ローマ市中心部の主要道路については軍が監視,駅やビーチにおいても警備体制を強化。
・ローマ市中心部以外(トラステヴェレ地区,サンロレンツォ地区)においても多くの人員を配置し警備体制を強化。
・チヴィタヴェッキア及び他港におけるクルーズ船への乗降船時の監視強化。
・不法移民が潜伏可能なテヴェレ河岸及び違法野営テントに対する警備強化。
当館管轄地域内において,現時点では差し迫ったテロの脅威情報はありませんが,その一方で2015年11月13日にフランスのパリ市内にて発生した同時多発テロ事件を受けて,イタリア国内の警戒レベルは引き上げられており,また,2015年12月8日から2016年11月20日まではカトリック教会の特別聖年(ジュビレオ)となっていることから,バチカン市国及びローマ市各所においても多くの宗教行事が開催され,特別聖年の期間中はローマ市を中心に警備体制が強化されることになっています(平成27年11月20日付バチカン・イタリア:特別聖年(ジュビレオ)に関する注意喚起を参照ください http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo.asp?infocode=2015C340)。
皆様におかれては,この海外安全情報でも注意を促しているとおり,テロ等の不測の事態に巻き込まれることのないよう外務省が発出する海外安全情報及び報道等により,最新の治安情勢等の関連情報の入手に努めるとともに,日頃から危機管理意識を持つように努めてください。
また,海外渡航や在留の際に,緊急事態が発生した場合には,当館や外務省から随時情報を提供いたします。その際,在留届や外務省海外旅行登録「たびレジ」に滞在先や電話番号,電子メールアドレスが正確に登録されている必要があります。
転居,電話番号や電子メールアドレスの変更が発生した場合には,必ず最新の情報に変更するよう励行願います。