2015.07.08
フィリピン:MERSコロナウイルスの輸入感染例の発生について
2015年7月6日
在フィリピン日本国大使館
1 フィリピンにおける輸入感染例の発生
(1) 本日,フィリピン保健省は,記者会見において,国籍,名前,性別,渡航履歴は差し支えるものの,中東からフィリピンに到着した外国人1名(36歳)は,7月2日にMERSコロナウィルスの症状を示したことから,検査を行った結果,7月4日,MERSコロナウィルスに感染していたことを確認した旨公表しました。
(2) 保健省によれば,同感染者は,現在,熱帯医学研究所(RITM)で隔離されており,回復傾向にあり,また,同感染者と接触していた別の者もRITMにて,隔離中であり注意深く観察中です。さらに,感染者と同じ航空機に搭乗していた乗客200名の追跡を行うべく,タスクフォースを設置し,同搭乗者との連絡を開始したことを明らかにしています。
2 MERSコロナウイルスの予防対策
一般的にコロナウイルスは飛沫感染や接触感染で伝播し,風邪などの症状を引き起こします。通常その毒性はそれほど強くありませんが,ウイルスが変異した場合は強い毒性を持つ可能性もあり,注意が必要です。コロナウイルスに対する具体的予防策は以下のとおりです。
(1)休息,栄養を十分に取り,体に抵抗力をつける。
(2)手指等の衛生保持に心掛ける。
(3)できるだけ人混みを避けるか,マスクの着用を励行する。
(4)咳やくしゃみの症状がある患者とは,可能な限り濃厚接触を避ける。
(5)温度の変化と乾燥しすぎに注意する。
(6)高熱,咳,呼吸困難等の症状が見られた時は,早めに医師の診断を受ける。
3 参考情報・関連サイト
●フィリピン保健省(facebook)
https://www.facebook.com/OfficialDOHgov
●国立感染症研究所感染症情報センター(MERS関係)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/component/content/article/2186-infectious-diseases/disease-based/ka/hcov-emc/idsc/2686-novelcorona2012.html
●FORTH:中東に渡航する方へ<厚生労働省検疫所の中東呼吸器症候群に関する注意>
http://www.forth.go.jp/news/2015/02021049.html
●WHO:Global Alert and Response/Coronavirus infections(英文)
http://www.who.int/csr/disease/coronavirus_infections/en/