2021.10.25
イタリア 2021年10月22日保健省命令
●10月22日付け保健省命令が官報に掲載されました。本命令は、イタリア入国前14日間に滞在または乗り換えした国や地域毎のイタリア入国に係る制限等水際措置を改定しており、10月26日から12月15日まで有効となりますので、ご留意ください。
●日本は、3月2日首相令別添20のリストDに引き続き分類されており、日本からイタリアに直接入国する場合に適用される措置に変更はありませんが、経由地によって適用される制限措置が異なりますので、ご注意ください。
●本命令の詳細については、在イタリア日本国大使館作成の抄訳や原文をご確認ください。
(抄訳)https://www.it.emb-japan.go.jp/itpr_ja/covid_19_20211022OMS.html
(原文)https://www.gazzettaufficiale.it/eli/id/2021/10/23/21A06358/sg
2021年10月22日保健省命令(抄訳)
第1条
1 本命令の目的のため、以下の定義を適用する。
a) 「COVID-19グリーン証明書」:2021年6月17日法律第87号により修正とともに法律に転換された2021年4月22日緊急政令第52号第9条に基づき発行されるCOVID-19グリーン証明書、すなわちEU規則2021/953及び2021/954のEUデジタルCOVID証明書。
b) 「自己隔離」:2021年3月2日首相令第51条の方法による健康観察及び自己隔離の期間。
c) PLF又は「Passenger Locator Form 」:(大使館注:伊保健省)予防局の通達により定められた条件とタイミングにおいてデジタルフォーマットで入力された、旅客の居所情報に関する様式。
第2条
1 サンマリノ共和国及びバチカン市国から/への移動は、制限及び宣誓の義務の対象にならない。
2 欧州医薬品庁が有効性を確認した新型コロナウイルスワクチンの接種及び(新型コロナウイルス感染症からの)治癒に伴い、サンマリノ共和国及びバチカン市国の権限ある当局から発行された証明書は、イタリアの証明書と同等のものとみなされ、2021年6月17日法律第87号により修正とともに法律に転換された2021年4月22日緊急政令第52号に規定される使用目的及び2021年10月21日緊急政令第146号第14条6項の規定においても同等のものとみなされる。本条で述べる証明書はデジタル又は紙のフォーマットで提示される。
第3条
1 2021年7月29日保健省命令第3条により改訂された2021年3月2日首相令別添20のリストCの国及び地域の一覧は以下に置き換えられる。
リストC
オーストリア、ベルギー、ブルガリア、キプロス、クロアチア、デンマーク(フェロー諸島及びグリーンランドを含む)、エストニア、フィンランド、フランス(グアドループ、マルティニーク、ギアナ、レユニオン、マイヨットを含み、ヨーロッパ大陸外のその他の領土は除く)、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ(ヨーロッパ大陸外の領土は除く)、ポーランド、ポルトガル(アソーレス諸島及びマデイラ諸島を含む)、チェコ共和国、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン(アフリカ大陸の領土を含む)、スウェーデン、ハンガリー、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイス、アンドラ、モナコ公国
2 イタリアへの入国前14日間に1項の国及び地域に滞在又は乗り換えをした者のイタリアへの入国は、以下の条件で認められる。
a) (イタリア入国のための)公共交通機関に乗る際、運行者及びコントロールを担う者に対し、デジタルフォーマットのPassenger Locator Formを自身のモバイルデバイスに表示するか、印刷した紙のコピーを提示すること。
b) (イタリア入国のための)公共交通機関に乗る際、運行者及びコントロールを担う者に対し、2021年4月22日緊急政令第52号第9条のCOVID-19グリーン証明書のいずれか一つ又は同等の証明書を提示すること。
c) b)の規定を守らずにイタリアへ入国した場合には、Passenger Locator Formに入力した住所において5日間の自己隔離を行うとともに、同期間の終了時にスワブ検体の分子検査(大使館注:PCR検査)又は抗原検査を受けること。
第4条
1 2021年7月29日保健省命令第3条により改訂された2021年3月2日首相令別添20のリストDの国及び地域の一覧は以下に置き換えられる。
リストD
サウジアラビア、オーストラリア、バーレーン、カナダ、チリ、アラブ首長国連邦、日本、ヨルダン、コソボ、イスラエル、クウェート、ニュージーランド、カタール、ルワンダ、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(ジブラルタル、マン島、チャンネル諸島及びキプロス島内の英国主権基地領域を含み、ヨーロッパ大陸外の領土は除く)、大韓民国、シンガポール、アメリカ合衆国、ウクライナ、ウルグアイ、台湾、香港及びマカオ特別行政区
2 イタリアへの入国前14日間に第1項の国及び地域に滞在又は乗り換えをした者のイタリアへの入国は、以下の条件を同時に満たす場合に認められる。
a) (イタリアへの入国のための)公共交通機関に乗る際、運行者及びコントロールを担う者に対し、デジタルフォーマットのPassenger Locator Formを自身のモバイルデバイス上で表示するか、印刷した紙のコピーを提示すること。
b) (イタリアへの入国のための)公共交通機関に乗る際、運行者及びコントロールを担う者に対し、新型コロナウイルスワクチンの接種に伴い、規定のサイクルの終了時に発行されたCOVID-19グリーン証明書を提示するか、欧州医薬品庁(European Medicines Agency - EMA)が有効性を確認した新型コロナウイルスワクチンの接種に伴い、権限ある保健当局が発行した証明書を提示すること。後者の証明書は、2021年4月22日緊急政令第52号第9条2項a)及びEU規則2021/953及び2021/954の証明書と同等のものと認められる。イタリアへの入国前14日間にカナダ、日本、アメリカ合衆国に滞在又は乗り換えをした者は、(新型コロナウイルス感染症からの)治癒を示すCOVID-19グリーン証明書又は権限ある保健当局が発行した(同感染症からの)治癒を示す証明書を提示してもよい。本項で述べる証明書はデジタル又は紙のフォーマットで提示される。
c) (イタリアへの入国のための)公共交通機関に乗る際、運行者及びコントロールを担う者に対し、イタリア入国前72時間以内にスワブ検体による分子検査(大使館注:PCR検査)又は抗原検査を実施し結果が陰性であったことを証明する書類を提示すること。グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(ジブラルタル、マン島、チャンネル諸島及びキプロス島内の英国主権基地領域を含み、ヨーロッパ大陸外の領土は除く)からの入国に関しては、その期限は48時間以内に短縮される。
3 第2項b)の証明書の提示がない場合には、第2項c)が規定する分子検査(大使館注:PCR検査)又は抗原検査を受ける義務はそのままとしつつ、Passenger Locator Formに入力した住所における5日間の自己隔離の措置が適用され、同期間の終了時にスワブ検体の分子検査(大使館注:PCR検査)又は抗原検査を受ける義務がある。
第5条
1 2021年3月2日首相令別添20のリストEの国及び地域への移動は、以下の理由又は条件のうち1つに該当する場合においてのみ認められる。
a) 業務上の必要性
b) 極めて緊急性の高い事態
c) 健康上の必要性
d) 修学上の必要性
e) 自身の、又は、同居していなくとも証明される安定的な恋愛関係にある相手の住所・居住地・居所への帰還。
2 イタリア入国前14日間にリストEの国及び地域に滞在又は乗り換えをした者のイタリアへの入国は、第3項で述べる方法を遵守するとともに、以下の理由又は条件のうち1つに該当する場合においてのみ認められる。
a) 業務上の必要性
b) 極めて緊急性の高い事態
c) 健康上の必要性
d) 修学上の必要性
e) 自身の住居・居住地・居所への帰還
f) ~ m) 略
3 第2項に基づき認められるイタリアへの入国は、以下の方法を遵守して行われる。
a) (イタリアへの入国のための)公共交通機関に乗る際、運行者及びコントロールを担う者に対し、デジタルフォーマットのPassenger Locator Formを自身のモバイルデバイスに表示するか、印刷した紙のコピーを提示すること。
b) (イタリアへの入国のための)公共交通機関に乗る際、運行者及びコントロールを担う者に対し、イタリア入国前72時間以内にスワブ検体による分子検査(大使館注:PCR検査)又は抗原検査を実施し結果が陰性であったことを証明する書類を提示すること。
c) Passenger Locator Formに入力した住所において10日間の自己隔離を行うこと。
d) c)の自己隔離期間の終了時にスワブ検体の分子検査(大使館注:PCR検査)又は抗原検査を受けること。
第6条
1 新型コロナウイルス感染症の症状を発症していないことを条件とし、Passenger Locator Formの提示及び分子検査(大使館注:PCR検査)又は抗原検査を受ける義務はそのままとしつつ、健康観察及び自己隔離は、規定がある場合であっても、2021年3月2日首相令第51条7項d), e), h), i), m), n), o), p), q)のケースには適用されない。
2 新型コロナウイルス感染症の症状を発症していないことを条件とし、Passenger Locator Formの提示の義務はそのままとしつつ、第3条2項、第4条2項、第5条3項の規定は、2021年3月2日首相令第51条7項a), b), c), l), o)のケースには適用されない。また、以下にも適用されない。
1)私的交通手段により、36時間を越えない範囲でイタリアを通過する者。同人は、36時間の期限が来たら速やかに出国する義務を負うとともに、期限内に出国しない場合には、 Passenger Locator Formに入力した住所において5日間の自己隔離期間を開始するとともに、同期間の終了時にスワブ検体の分子検査(大使館注:PCR検査)又は抗原検査を受ける義務がある。
2)証明される仕事上又は健康上の必要性、又は緊急の事情により、イタリアに120時間を越えない範囲で滞在する者。同人は、120時間の期限が来たら速やかに出国する義務を負うとともに、期限内に出国しない場合には、Passenger Locator Formに入力した住所において5日間の自己隔離期間を開始するとともに、同期間の終了時にスワブ検体の分子検査(大使館注:PCR検査)又は抗原検査を受ける義務がある。
3)住所、居住地又は居所からの距離が60kmを超えない国外の場所に48時間を超えない範囲で滞在した後にイタリア国内に戻る者で、移動を私的交通手段で行う場合。
4)海外の住所、居住地又は居所からの距離が60kmを超えない国内の場所に48時間を超えない範囲で滞在し、移動を私的交通手段で行う場合。
3 第2項3)及び4)のケースにはPassenger Locator Formの提示の義務は適用されない。
第7条
1 2021年4月22日緊急政令第52号に規定される使用目的のため、保健省通達で定められた基準に適合する形において、カナダ、日本、イスラエル、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(ジブラルタル、マン島、チャンネル諸島及びキプロス島内の英国主権基地領域を含み、ヨーロッパ大陸外の領土は除く)、アメリカ合衆国の保健当局によって発行された証明書は、2021年4月22日緊急政令第52号第9条2項a), b), c)の証明書と同等のものと認められる。本条で述べる証明書はデジタル又は紙のフォーマットで提示される。
第8条
1 6歳未満の幼児は分子検査(大使館注:PCR検査)又は抗原検査の実施を免除される。
2 一方の親又は両親に同行する未成年者は、一方の親又は両親が規定の条件に沿ったワクチン接種証明書又は治癒証明書を所持しているために自己隔離の義務を課されない場合、自己隔離の措置を行う義務はない。
3 第2項が定める自己隔離の免除は、海外の国及び地域からイタリアへの入国のために規定されるスワブ検査の実施証明を提示しない6歳以上の未成年に対しては適用されない。
第9条
1 本命令は2021年10月26日から2021年12月15日まで有効である。
2 省略
ローマ、2021年10月22日
スペランツァ保健相(署名)
(問い合わせ先)
○在イタリア日本国大使館
電話:06-487991(領事部)
ホームページ:https://www.it.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html