2021.08.16
コートジボワールにおけるエボラ出血熱の発生
●8月14日、WHOは、コートジボワール保健省が、同国では1994年以来初めてとなるエボラ出血熱の症例を主要都市であるアビジャンで確認したことを発表しています。
●エボラ出血熱は致死率が高い極めて危険な感染症で、主として感染者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)に触れることにより感染します。感染者が発生している地域には近づかないようにし、感染者又は感染の疑いがある人との接触は避けてください。
1 エボラ出血熱の発生
14日、WHOは、コートジボワール保健省が、同国では1994年以来初めてとなるエボラ出血熱の症例を確認したことを発表しました。具体的には、ギニアから入国し、数日前に発熱症状を訴えた後、主要都市であるアビジャンの病院へ入院した患者1名の検体からエボラウイルス病を確認しました。
今年、コンゴ民主共和国とギニアでエボラ出血熱の発生が報告されましたが、2014年から2016年の西アフリカにおけるエボラ出血熱のアウトブレーク以来、アビジャンなどの主要都市でエボラ出血熱の症例が確認されたのは初めてです。
○8月14日付WHOアフリカ地域事務所による発表(英文)
https://www.afro.who.int/news/cote-divoire-declares-first-ebola-outbreak-more-25-years
2 エボラ出血熱について
エボラ出血熱は、エボラウイルスが引き起こす、致死率が高い極めて危険な感染症です。患者の血液、分泌物、排泄物などに直接触れた際、皮膚の傷口などからウイルスが侵入することで感染します。ヒトからヒトへの感染は、家族や医療従事者による患者の看護や葬儀の際の遺体への接触を通じて起きることが報告されています。
現在、予防のためのワクチンの臨床試験が世界的に進められていますが、治療は対症療法が基本となります。潜伏期間は2日から21日(通常は7日程度)で、発熱・悪寒・頭痛・筋肉痛・食欲不振などに始まり、嘔吐・下痢・腹痛などの症状があります。更に悪化すると、皮膚や口腔・鼻腔・消化管など全身に出血傾向がみられ、死に至ります。
アルコール消毒や石けんなどを使用した十分な手洗いを行うとともに、エボラ出血熱の患者(疑い含む)・遺体・血液・嘔吐物・体液や動物に直接触れないようにすることが重要です。
エボラ出血熱に感染しないよう、以上を参考に、感染者が発生している地域には絶対に近付かないようにし、感染者又は感染の疑いがある人との接触は避け、野生動物の肉(bush meatやジビエと称されるもの等)を食さないなど、エボラ出血熱の感染予防を心掛けてください。
(参考)
○厚生労働省検疫所
http://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name48.html
○国立感染症研究所:「エボラ出血熱とは」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/342-ebola-intro.html
3 在留届及び「たびレジ」への登録のお願い
海外渡航前には、万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は、緊急事態に備え、必ず在留届を提出してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )
また、3か月未満の出張などの渡航の際には、海外滞在中も安全に関する情報を随時受けとれるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(詳細はhttps://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html 参照)
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)4475
○外務省 海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)
(現地在外公館連絡先)
○在コートジボワール日本国大使館(アビジャン)
電話:(市外局番なし)27-2021-2863/3043
(国外からは国番号225を付ける。)
FAX:(市外局番なし)27-2021-3051
(国外からは国番号225を付ける。)
ホームページ:https://www.ci.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html