2024.11.20
燃油サーチャージ|【航空会社別一覧】料金のご案内
各航空会社は 燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)及び 航空保険特別料金を設定し、航空燃油価格および航空保険料の高騰や、航空保安強化に関わる費用増の一部を航空運賃と合わせて販売しております。
燃油サーチャージ 及び 航空保険特別料金の詳細については以下のとおりです。
✈ 燃油サーチャージとは?
燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)は、航空会社が航空燃料費の変動に対応するために航空運賃に加えて請求する 変動性の追加料金 です。原油価格の高騰に伴い、航空会社の企業努力で収受しきれない航空燃料費用の一部をお客様に負担いただく形となっており、一部の航空会社を除いて通常の航空券運賃とは別にかかるものです。
航空業界については、1991年の湾岸戦争以降、原油価格高騰に対する措置として、1997年に国際航空運送協会(IATA)が制度を認可し、2005年からはJAL・ANAも導入を始めています。
本来、航空燃料費用は航空運賃に含まれるべきものですが、航空燃料価格の不安定な変動に対応するためと明瞭性から、通常の運賃とは別に表記されて徴収されます。
タメになる燃油の話 その1「燃油サーチャージとは?」(株式会社オーエフシー)
✈ 燃油サーチャージはどうやって決まる?
各航空会社の燃油サーチャージの金額の設定は、以下の指標・基準を用いて算出されます。
航空会社によって算定基準は異なりますが、航空機を運行することにより発生するコスト(航空会社で補いきれないほど高騰した追加燃油コスト)と、旅客から徴収する燃油サーチャージの収入の割合を算出した際に、補填率(燃油サーチャージ徴収による収入÷追加燃油コスト)が100%を超えないように設定されています。
JAL・ANAの燃油サーチャージ算定基準
日本航空(JAL)及び 全日本空輸(ANA)は、シンガポール市場で取引されるケロシン価格 を指標として価格設定されます。
直近2か月のケロシン1バレルあたりのシンガポール市場平均価格(米ドル)に、同じ2か月の為替レート平均で円換算した価格によって適用額を確定します。
日本航空(JAL)|国際線「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」のご案内
全日本空輸(ANA)|燃油特別付加運賃 / 航空保険特別料金について
2024年度 燃油サーチャージ 適用条件表(日本発旅程)
航空運賃・料金に加えて、発券時に有効な燃油サーチャージを適用します。
燃油サーチャージは全てのお客様にご負担いただくもので、大人・小児・幼児ともに同額となります。また、JAL 及び ANAマイレージ特典航空券ご利用の場合も同額となります。ただし、座席を使用されない2歳未満の幼児は燃油サーチャージの対象外です。
なお、日本発旅程はシンガポールケロシン市況価格の平均に同期間の為替レートの平均を掛け合わせた価格が 6,000円を下回った場合 、燃油サーチャージの適用は廃止されます。
全日本空輸(ANA)|2024年度 ANA燃油特別付加運賃 改定基準テーブル
価格見直しのタイミング
原則として日本航空(JAL)及び 全日本空輸(ANA)の燃油サーチャージは2ヶ月間固定です。
設定された2か月間は航空燃料価格の動向による燃油サーチャージの変更はありませんが、関係国政府の認可状況に応じた変更についてはこの限りではありません。
シンガポール・ケロシン価格について
ケロシン(Kerosene)は、灯油やジェット燃料の石油製品のもととなる石油成分の一つです。
シンガポール・ケロシン(Singapore Kerosene)は、ケロシン価格指標の一つで、アジアの石油製品取引の中心地であるシンガポール市場で取引されるケロシン価格のことを指し、アジアの各航空会社が燃料油価格に応じ運賃に上乗せする燃油サーチャージの算定基準となっています。
ケロシン価格を視覚的にご参照いただくための参考資料として下記の掲載をしています
このグラフにあるニューヨーク先物市場価格は、算定基準となるスポット価格と若干の差異があります
下記のシンガポール・ケロシン価格は推移のイメージとしてご参照ください
燃油サーチャージと航空運賃の関連性
燃油サーチャージの値上げや値下げに応じて、航空運賃そのものの価格を改定するケースもあります。
燃油サーチャージは値上げとなったが、航空運賃を値下げし、価格全体で値上げ感を少なくするケースもあれば、燃油サーチャージの値下げのタイミングで航空運賃を値上げするケースもあります。 燃油サーチャージの改定とあわせて航空運賃の価格改定の有無についての確認も必要です。