2020.06.05
セネガル 非常事態宣言下の措置の一部緩和
○6月4日,セネガル内務大臣は,夜間外出禁止時間を夜23時から朝5時までに短縮し,公共交通機関によらない都市間の移動を認め,レストランや市場の営業の再開を認める等の措置を発表しました。
○また,インフラ・交通大臣は,公共交通機関による都市間の移動について,6月7日(日)から新たな条件下で再開を認める旨発表しました。
○6月2日及び3日,セネガルの複数の都市で,非常事態宣言下の措置に対する不満を背景にデモが行われ,一部が暴徒化する事例が見られました。デモ等には,決して近づかないようお願いいたします。
○その他セネガルにおける現状は本文3をご確認ください。邦人の方の感染や隔離の情報に接した場合には,当館までご一報お願いいたします。
1.セネガルにおける非常事態宣言下の措置の一部緩和
(1)夜間外出禁止時間の短縮,集会禁止措置撤廃,レストラン等営業再開
6月4日,ンジャイ内務大臣は,記者会見において,5月12 日以降夜21時から早朝5時までとされていた外出禁止時間を,本4日より,夜23時から早朝5時までとする旨発表しました。また,公共交通機関によらない都市間移動,集会,公共施設,レストラン等(カジノ,スポーツジム)の営業,市場・週例市場(Louma)に関する制限を撤廃する旨発表しました。なお,バーの営業,海岸でのスポーツは引き続き禁止されています。また,レストラン等の営業再開に当たっては,マスク着用,社会的距離をとるといった防御対策,衛生対策の徹底が求められます。違反者には引き続き非常事態宣言下の罰則が課せられますのでご留意ください。罰則規定については,3月24日付けの領事メール(https://www.sn.emb-japan.go.jp/files/100028301.pdf )をご参照ください。
(2)公共交通機関による都市間の移動のための交通規制の緩和
6月4日,ユム・インフラ・交通大臣は,記者会見において,6月2日から,交通に関する技術サービス(車検,車両登録等)の再開を認めると発表するとともに,本4日午後にも都市間交通再開計画を承認する予定であると発表しました(概要は以下のとおりです。)。なお,公共交通機関による都市間の移動については,新たな措置を検討中であり,6月7日(日)5時以降に施行する旨発表しました。
・都市間の移動のターミナルにおける商業活動を再開。
・ダカールについてはBaux Maraichersとリュフィスクのみを正規のターミナルとし(違法なターミナルの営業は認めない),営業時間を規定する。
・各車両の出発時間や運転手の氏名等を管理するとともに,各ターミナルには医療チームが常駐し,衛生対策の徹底を監視し,乗客の体温計測等必要な予防対策を行う。
・各車両の乗員数は制限しないが,感染予防のための衛生対策は継続する。
2.6月2日及び3日,ダカールを含むセネガルの複数の都市で,非常事態宣言下の措置に対する不満を背景にデモが行われ,トゥーバ市及びンバケ市等では一部が暴徒化し,各地で200名以上の逮捕者が出るとの事例が見られました。こうしたデモは今後も発生することが見込まれます。デモには決して近づかないようお願いいたします。
3.セネガルにおける状況(6月4日現在)
(1)感染状況
6月4日現在,セネガルにおける新型コロナウイルスの感染者は累計4021名,うち45名が死亡,1名が国外搬送,2162名が治癒済み,1813名が治療中です。サール保健大臣は,6月4日の感染状況の報告に先立ち,5月11日週を境に感染者増加率が減少傾向にあるとし,感染のピークが過ぎたと言えると延べました。しかしながら,ダカール州での感染者は全感染者数の75%,そのうちダカール県が56%を占めるため,ピークが過ぎたことで気を緩めてはならず,ダカール州における感染対策強化が必要であること,具体的な対策については6日(土)に発表すると述べました。
現在,セネガルのほぼ全土において感染が確認されていますが,感染者の多くはダカール州で発生しています。感染者が発生している保健区は79のうち43保健区で,ダカール南部(少なくとも556名),ダカール西部(少なくとも556名),ダカール中央部(少なくとも516名),ダカール北部(少なくとも475名),ンバオ(少なくとも115名),ユンブル(少なくとも63名),ゲジャワイ(少なくとも165名),ピキン(少なくとも84名),ルフィスク(少なくとも84名),サンガルカム(少なくとも85名),ジャムニャジョ(少なくとも38名),クルマサル(少なくとも48名),ティエス(少なくとも86名),ンブール(少なくとも22名),ポペンギンヌ(少なくとも9名),ティバワン(少なくとも10名),プットゥ(少なくとも54名),トゥーバ(少なくとも355名),ンバケ(少なくとも46名),ジュルベル(少なくとも2名),ジガンショール(少なくとも40名),ウスイ(少なくとも1名),ジュルル(少なくとも2名),サンルイ(少なくとも6名),リシャトール(少なくとも1名)ファティック(少なくとも2名),ジャハオ(少なくとも1名),カオラック(少なくとも6名),ニョーロ(少なくとも4名),タンバクンダ(少なくとも22名),グディリ(少なくとも63名),ベリンガラ(少なくとも70名),ルーガ(少なくとも31名),サカル(少なくとも1名),セデュー(少なくとも104名),リンゲール(少なくとも6名),チャジャイ(少なくとも2名),メヘ(少なくとも2名),ケドゥグ(少なくとも1名),ホンボル(少なくとも1名),ジョアル(少なくとも1名),ラネル(少なくとも1名)及びクンゲル(少なくとも2名)です。
(2)感染が疑われる場合
発熱,咳等の風邪症状が出ている場合や,身近な方や勤務先等での接触者に感染が確認された場合には,自己隔離し,外出を避け,(現地の医療事情に鑑み)医療機関を受診することは避けていただき,症状が数日以上続く場合にのみ,保健省の相談窓口「800 00 50 50」(24時間対応)にご相談ください。また,呼吸困難等の緊急事態の場合には,「1515」にて救急車(SAMU)を呼ぶことを推奨いたします。いずれの場合にも,速やかに当館まで情報共有いただきますようお願いいたします。同様に,外出時等に「接触者」等として取り扱われ,自宅隔離を命じられるような場合には,速やかに当館までご連絡いただきますようお願いいたします。
(3)病院関連情報
現在,セネガルにおいて,新型コロナウイルス感染者が隔離入院している場所は,ジャムニャジョの小児病院内の治療センター,ダカールの Fann 大学病院,l’Ordre de Malte 総合病院,Principal 軍病院,ダンテック病院,グランヨフのIdrissa Pouye病院,ゴルフ・クリニック,ゲジャワイの Dalal Jamm 病院,トゥーバ,ジガンショール,コルダ,タンバクンダ,サンルイ,セデュー,カオラックの治療センター等の医療施設です。また,感染者数の増加に伴い,感染者のうち,50歳未満で既往症がなく,かつ,無症状の者は,医療機関外での受け入れが開始しました。ダカール州はレオポール・セダール・サンゴール旧空港敷地内の施設及びノボテル・ホテル,ティエス州はゲレオの軍研修施設及び軍の基地,その他セジュー州,ジュルベル州,コルダ州にもそれぞれ専用施設が整備されています。
(4)接触者の隔離場所関連情報
感染者との接触者は,自宅にて自己隔離が命じられます。ご自身が接触者として自己隔離を命じられる場合や,邦人の方が隔離対象となった等の情報に接した場合には,当館までご一報いただけますようお願いいたします。
(5)その他制限等
セネガルでは3月24日に非常事態宣言が発出され(4月3日付けで30日間,5月3日付けで更に30日間延長),5月12日以降は夜間21時から早朝5時まで,本4日以降は夜23時から早朝5時までは外出禁止となっています。
また,4月19日以降,行政サービス,民間サービス,商業施設,交通機関においてはマスク着用が義務付けられています。宗教施設は5月12日以降,再開が認められましたが,6月2日からとされていた一部学年の再開は,新たな決定まで見送られました。
(6)感染を避けるために
在留邦人の皆さまにおかれましては,引き続き,不要不急の外出を避け,外出時には人混みを避けると共に,マスクの着用や,石けんによる手洗い,手指消毒用アルコールによる消毒等を行い,感染予防に努めていただきますようお願いいたします。また,屋内では,換気が悪く,人が密に集まって過ごすような空間(密閉空間・密集場所・密接場所)に集団で集まることは避けていただき,十分な換気をされることを推奨いたします。
(参考ウェブサイト)
●外務省海外安全 HP(各国の感染状況、渡航制限措置等)
●日本帰国時の措置について(厚生労働省サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00098.html
●厚生労働省新型コロナウイルス関連サイト
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
●在セネガル大使館 HP 日本語版
https://www.sn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
●セネガル保健省 HP
http://www.sante.gouv.sn/
【問い合わせ先】
在セネガル日本国大使館
taishikan.senegal@dk.mofa.go.jp
Tel+221-33-849-5500, Fax+221-33-849-5555
(夜間緊急 +221-77-569-8103)