2020.05.08
キプロス 段階的な緩和措置
キプロス在留邦人及び滞在中・来訪予定の皆様へ
当地の新型コロナウイルス感染に関わる最新の状況・注意事項を以下の通りご案内します。
●5月4日から,新型コロナウイルス拡散防止のための措置が感染状況を踏まえながら段階的に緩和されており,キプロス政府は措置の詳細を発表しました。
●キプロス政府は,現在,一般旅客フライトの離発着を禁止していますが,外国人出国用の臨時便が運行される可能性があります。
●キプロス政府は,新型コロナウイルスによる感染防止のため,入国できる渡航者を大幅に制限しています。
●万が一,医療機関等に隔離された等で援護が必要となった場合は,当館までご連絡下さい。
1.最新の感染者の状況
●現在,新型コロナウイルスの感染者の累計889名,死者15名が確認されています。
2.キプロス国内の新たな措置
前回のご案内に引き続き,キプロス政府は,現行の緩和措置の第一段階の詳細を以下のとおり発表しました。
・マスク着用:保健省は,一般市民のマスク着用が義務ではありませんが,推奨しており,更にソーシャル・ディスタンス,手洗い,手に触れる表面部分の洗浄,及び室内換気などの安全措置の実施を継続するよう呼びかけています。
・公的機関:5月4日から外出制限措置が段階的に緩和されることに伴い,公的機関の職員が職場に復帰しましたが,密集を避ける措置として,勤務時間(午前7時~午後6時)のフレックス勤務とし,勤務スケジュールは各機関及び部署ごとに異なるので,キプロスの公的機関に行かれる場合には,事前に業務時間を確認することをお勧めします。
・小売店・建設現場:全ての小売店及び建設現場の運営を許可し,日曜日の小売店の営業禁止措置が解除されました。但し,小売及び建設業界では8平米につき一人の割合で,空間を確保することが求められています。
・民間企業・事務所:法律乃至会計事務所等の民間企業では,必ずしも一人あたり8平米を確保しないまでも,少なくとも互いに2メートルの距離を保つことが求められています。
・海水浴:保健省は,4日以降の海水浴に関するガイドラインを以下の通り発表しました。
-海水浴は,最大2名まで一緒に行けますが,水泳のみ可能であり,ビーチに留まることはできません。更衣室は使用できません。
-現在,脆弱なグループに属する人々の世話を除き,他の行政地区(ニコシア,ラルナカ,リマソール,パフォス,ファマグスタ各行政地区)への移動は制限されています。しかし,ニコシア地区の住民は,海水浴のため他地区へ移動することが可能です。他の行政地区内には海水浴場があり,海水浴を理由に他の地区へ行くことはできません。
・病院:国立・私立病院において,緊急でない外科手が再開されましたが,全体の40%のベッドを空けておく必要があり,又,外来患者を受け入れません。但し,クリニックは,事前に予約した外来患者を診察することができます。
・歯科:歯科医院では,入場の際にはスタッフを含む全ての人間がマスクを着用し,また潜在的な症状を問診する等の措置をとることを条件に診療が再開されました。
・公共交通機関:バスは,通常の50%の座席数で運行しますが,日曜及び祝日の運行禁止措置は継続されます。4人乗りタクシーは一度に乗客2名以内,より大きなタクシーで乗客3名以内とする。
・郵便局:郵便サービスが再開し,受け取りに関しては,特に制限はないが,通常よりも配達が遅延する可能性がある。また,発送について,通常郵便,書留郵便,保険付き郵便,小包等を欧州20カ国及び米国へ配送することが可能になりましたが,日本への発送は現時点ではできません。
・青空市場:5日,ニコシア及びラルナカの市当局は,青空市場を再開すると発表しました。ニコシア中央市場の営業時間は,午前6時~午後2時までですが,一般のスーパーマーケットと同様に午前10時までは社会的弱者,60歳以上及び障害者のグループ専用の利用時間に指定し,入場者はマスク及び手袋の着用が求められます。
・学校・幼稚園:7日,教育・文科省は,全ての小・中・高校においてそれぞれ最終学年の生徒は5月11日から登校を再開し,その他の学年の生徒は5月21日から再開するものの,1クラスを最大12人以内に限定の上,日替わりで登校させる,更に幼稚園も同日から再開する旨を発表しました。
(参考:4月30日に発表された緩和措置)
(1)第1段階:5月4日以降(特に言及があればその日付以降)
- 経済分野での再開対象:建設業及び関連分野のビジネス,衛生管理を徹底した上でショッピングモール及びデパートを除く小売店,同じく衛生管理を徹底した上で青空市場,観光・旅行業のオフィス。
- 公共機関:職員の通常業務を再開。最高裁判所の指示に沿って裁判所を再開。但し,15歳以下の子供の面倒を見る必要がある場合,乃至は政府が定める特定の疾患がある「弱者」である場合は在宅勤務とする。
- 教育分野:公・私立高校の最終学年の生徒に対して,5月11日から教室での授業を再開し,その他の学年はオンライン授業を継続。
- 公共衛生分野:歯科治療の再開。
- 移動の制限:市民はsmsを通じた許可を得た上で,1日3回まで外出が可能。(外出申請の方法は当館ホームページ掲載しています。URLをご参照ください。https://www.cy.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00050.html )午後10時~午前6時まで夜間外出禁止。
- 宗教分野:一度に10名以内で教会及び礼拝所等での宗教行為を許可するが,結婚式,葬式及び洗礼式等は2親等までの親戚が10名以内で行う場合のみ許可するとの制限は継続。6月1日以降は,保健省の指示する衛生管理に従った上で,教会及び礼拝所に行くことを許可し,結婚式,葬式及び洗礼式等も同様とする。
- 個人の健康管理:散歩,海での遊泳,サイクリング等は,2名以下且つオープンエリア,歩道及び公園の遊歩道でのみ可(未成年の子供は除く)。公園及び子供広場は使用不可を継続。
- スポーツ:一部の能力の高いアスリートに対して施設を開放する。チームスポーツの練習は5月18日以降許可する。
(2)第2段階:5月21日以降
- 全ての移動制限を解除する。10名以内での公園,野外の遊び場及びマリーナ等の使用を許可する。労働・福祉・社会保障省の指示に従った上で,屋外での飲食施設運営を許可する。美容院及び理髪店等を再開する。
- 6月1日以降の再開対象:管理下にあるビーチへの入場とその運営,港の運営(クルーズ船の乗客の下船は除く),図書館,博物館,遺跡,及びスポーツギャンブルの場外売り場。
(3)第3段階で再開を許可する対象(6月9日~7月13日の実施を予定)
- ショッピングモール及びデパート。空港及び商用機の乗り入れ(状況を見ながら段階的に)。港及びクルーズ船に対するサービス。屋内外での飲食施設。ホテル。ビーチ(距離を保つことは継続)。屋外での劇場及び映画。ジム。無観客のスポーツ競技会。私立の高等教育機関でのサマープログラム。
(4)第4段階で再開を許可する対象(7月14日以降の実施を予定)
- 劇場及び映画館。フェスティバル及びコンサート。カジノ。屋内外の子供の遊技場。
3.キプロス入国の制限及び外国人の出国について
●現在,ラルナカ及びパフォスの空港に到着する旅客フライトの乗り入れが禁止されます。キプロス政府は,同日時以降も出国する外国人が搭乗するフライトの運行を認めており,臨時便が運航される可能性がありますので,フライトに関する最新の運航情報を含め空港,航空会社で確認して下さい。
●キプロス政府は,当国に到着できる旅客フライトを同国政府が手配する帰国用チャーター機のみに限定しています。また,同フライトに搭乗できる旅行者は,キプロス国民乃至は既に長期在留資格のある外国人の中で,特に健康上の理由で海外に旅行した者及び同伴者,専門的或いは職業的な短期の旅行者,ウィーン条約条件下にある渡航者のみに限定され,更にキプロス在外公館が発行する証明書を受ける等の必要があります。
4.北キプロス(「北キプロス・トルコ共和国(TRNC)」領域)関係
(1)「TRNC」領域で新型コロナウイルスの感染者の累計108名,死者4名が確認されています。
(2) 「TRNC政府」は,同地域に合法的に住むトルコ系キプロス人のみが同域内に立ち入るよう制限していますので,日本国籍者の入域は認められません。
5.参考情報
(1) 新型コロナウイルス感染症に備えて~一人ひとりができる対策を知っておこう~(首相官邸)
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html
(2) 新型コロナウイルス感染症に関する情報リンク(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
(3) キプロス政府ウェブサイト(英語)
https://www.pio.gov.cy/coronavirus/en/index.html
(当館連絡先)在キプロス日本国大使館 領事班
5 Esperidon ST., Strovolos 2001, Nicosia, Republic of Cyprus
ホームページアドレス https://www.cy.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
電 話:+357 22-394800 ★8:15-12:30,13:30-17:00★
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