2020.04.16
ベルギー 外出禁止措置の延長(~2020年5月3日)
ベルギーにお住まいの皆様,及びたびレジ登録者の皆様へ
本15日の国家安全保障会議後,17時50分過ぎから行われたウィルメス首相による記者会見(各地域政府・共同体政府首相同席)の内容について,当館聞き取りによる「速報版」を作成いたしましたので,取り急ぎ以下のとおりご案内いたします。本件内容の詳細については,追って首相府よりコミュニケ(声明文)が発出されますので,右入手後は仮訳文を作成し,改めてご案内いたします。
【記者会見内容(速報版)】
(分析)
●3月12日の国家安全保障会議で講じられた措置につき,努力と犠牲の一ヶ月だったが,多くの人が遵守。努力を誇りに思う。これは,ベルギーが第二次世界大戦以降,経験しなかった大きな困難である
●新入院者数が減少しており,ピーク時の2分の1に。これは,我々の努力の賜。病院は,すべての患者に必要な支援を提供できている。他方,集中治療室にいる患者は引き続き多く,多くの新たな死亡者がいる。
●老人ホーム・ケアセンターは引き続き非常に困難な状況。問題を解決すべく,地方政府・共同体政府と協調し,絶え間なく緊急事態の対応にあたっている。軍を通じた追加支援や,210,000名への検査を実施中。老人ホームにおける死亡者数の精緻化をもたらした。
●死亡者数については,ベルギーは,最大の透明性を以て,感染者数または疑いが強い死亡者数についてもカウントしており,一部の報告では,過剰査定されている。
●一般的な医療品不足に関し,地方政府・共同体政府とともに,1億3400万枚の外科用マスク,及び5,400万枚のFFP2型マスクを注文。
(措置)
●本日,国家安全保障会議を開催し,以下を決定。
●外出規制措置は,5月3日まで延長することを決定。
●工具屋,園芸センターは,食料品店と同じ条件(社会的距離の確保等の適用)で開店可能。
●老人ホームまたは治療センター,障害者施設等の居住者への訪問は,事前に指定した同一の1名(2週間症状なし)が訪問可能。訪問は,老人訪問やケアセンターがアレンジ。
●また,単身で住んでおり,一人で移動ができない者についても同様の対応とする。
●上記措置は,措置の緩和ではなく,5月3日までは変化はない。規則は必ず遵守されなければならない。外出規制解除の段階にはない。
●警察からの指示は守ってほしい。違反に対する制裁も継続。
●例えば,公園で社会的距離が確保されない場合には,一度家に帰り,出直してほしい。
●工事現場は,引き続き,開かれるが社会的距離を守るべき。また,ゴミ焼却・リサイクル場についても開設可能。
(今後の対応)
●引き続き,状況の評価を継続。来週,国家安全保障会議を開き,5月頭の漸進的な外出規制解除のフェーズについての報告を受ける。一度再開しても,規則が守られなければ,再度規制することもありうる。報告は,出口戦略の専門家グループ(GSSE)の報告は,(1)安全な距離,(2)大規模な検査及びその追跡の実施,(3)労働についての新たなルールという三本柱である。
●マスク着用については,科学者や地域政府・共同体政府の保健当局からの最初の報告によれば,暫定的な外出規制解除措置が講じられた際,社会的距離が確保できない場合には布マスクの着用が推奨されるとの報告を受けた。マスク着用については,集団で行わなければならない。もっとも,マスク着用は衛生的措置や社会的距離に代替する措置にはならない。
●GSSE(出口戦略のための専門家グループ)は,カフェ,レストラン,バーの再開,旅行,スタージュを含む学校の再開,青少年活動等についての条件,タイミングについて検討する。
●大規模なイベントについては,8月31日まで実施することはできない。
●労働については,より迅速に通常活動に戻す事を目的として,セクターごとの合意議定書が締結される。テレワークは引き続き継続。
●本日,EU委員会・理事会により,出口戦略についての勧告がなされた。各国との比較は必ずしも適当なものではなく,ベルギーはベルギーが考える適切な措置を導入する。
●現段階では,ワクチンもなく,奇跡的な治療法もないことに留意すべき。
【お問い合わせ先】
在ベルギー日本国大使館
住所:Rue Van Maerlant 1, 1040 Bruxelles, Belgique
電話:(02) 513-2340, 500-0580(領事部)
Fax :(02) 513-4633
ホームページ: http://www.be.emb-japan.go.jp/japanese/index.html