2020.03.20
オーストリア)EU等域外民のシェンゲン域外からの空路での入国不可(2020年3月20日~4月10日)
○19日(木)14時半現在,新たにオーストリア国内で367名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例が報告されました(累計確定症例数は2,013名)。
〇18日夜,オーストリア政府が新たな措置を発表しました。
○18日夜,チロル州は州内すべての市町村を隔離地域とする政令を発出しました。
○18日,日本政府が「水際対策に係る新たな措置」を発表しました。
オーストリアにお住まいの皆様及び
たびレジ登録者の皆様へ
1(1)墺連邦保健省によれば,19日(木)14時半現在,新たにオーストリア国内で367名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例が報告されました。これでオーストリアにおける確定症例は2,013名となります。
国内発生状況(州:累計確定症例数(前日比))
・チロル州 :464名(+82)(内治癒数:2名)
・オーバーエーステライヒ州:371名(+66)(内死亡数:1名)
・ニーダーエーステライヒ州:305名(+49)(内死亡数:1名,治癒数:2名)
・シュタイアーマルク州 :282名(+62)(内死亡数:3名)
・ウィーン市(州) :234名(+25)(内死亡数:2名,治癒数:5名)
・フォアアールベルク州 :151名(+27)
・ザルツブルク州 :127名(+38)
・ケルンテン州 : 50名(+ 9)
・ブルゲンラント州 : 29名(+ 9)
2 18日夜の墺内務省の発表によると,墺は19日0時より4月7日まで対ドイツ国境において,既に対イタリア,対スイス,対リヒテンシュタイン国境で実施している国境管理措置を実施します。また,19日に公表された墺保健省の政令によれば,同措置は対ハンガリー,対スロベニア国境においても20日0時より適用されます。これにより,墺により同様の国境管理を実施していないのは,対チェコ及び対スロバキア国境のみとなる見込みです。
同措置では,墺へ入国する者は4日以内に発行された,新型コロナウイルスに感染していないことを証明する医師の診断書を提示しなければなりません。ただし,墺国籍所有者及び在留権を所有する外国人は,入国後14日間の自主的な自宅隔離に承諾する書類に署名すれば入国を許されます。また,墺を通過し,どこかに立ち寄ることなく出国する者及び国境を越えて自宅と職場を行き来する通勤者も例外扱いとなります。なお,国境通過に際しては健康チェックが実施されます。
3 18日,墺保健省はシェンゲン域外からの空路での墺への入国を規制する政令を発出しました。20日0時に発効し,4月10日まで適用されます。同政令の概要は以下のとおりです。
(1)墺国籍所有者及び在留権またはDビザを所有する外国人は入国後,14日間の自主的な自宅隔離に承諾する書類に署名することを義務付けられる。
(2)(1)に該当しないEU等域外民(第3国国籍者)のシェンゲン域外からの空路での入国は拒否される。ただし,外交団,国際機関職員とその家族,人道支援・介護・保健に携わる者,トランジットの乗客,貨物輸送人員は除く。
(3)(1)及び(2)に該当しないその他の外国人は,4日以内に発行された,新型コロナウイルスに感染していないことを証明する医師の診断書を提示すれば入国できる。提示できない場合,即座に帰国することが手配されない限り,専門の宿泊施設に14日間隔離される。隔離期間中はこの施設を出ることは許されない。
(4)乗組員にはこの政令は適用しない。
4 18日,チロル州は州内全ての市町村を隔離地域とする政令を発出しました。同政令は3月19日0時に発効し,4月5日まで適用されます。チロル州居住者は原則として居住する市町村を離れることを禁止され,自宅から出ることを最低限に抑えることを求められます。ただし,通勤,生活必需品の購入,病院での診察等で必要な場合は州内の他の市町村に行くことが許されます。これにより,州内居住者は発効時に州内にいる場合,州を離れることを禁止されます(州内に住居を有する場合,州外から州に入ることは可能)。なお,これまで一部地区に発出されている厳格な隔離措置に変更は加えられません。
(この内容及びこれまでに発表された墺国内,チロル州内における行動制限措置については,新型コロナウイルス専用ページに掲載しています。)
5 18日,日本政府が「水際対策に係る新たな措置」を発表しました。
本件措置詳細は以下首相官邸ホームページ掲載資料のとおりですが,オーストリアが対象に含まれています。
https://www.kantei.go.jp/jp/content/000061171.pdf
(1)オーストリアから日本への入国者については,日本時間3月21日午前0時(英国時間3月20日午後3時)以降に日本に向けて出発した飛行機また船舶を利用した場合,検疫強化(14日間の待機及び日本国内にて公共交通機関を使用しないことを要請)の対象となります。
(2)3月20日までに当館で発給した日本入国査証は日本時間3月21日午前0時より4月末日までの間,その効力が停止されますので,同査証を使用して日本に入国することはできません。
(3)オーストリア国籍者に対する査証免除措置についても日本時間3月21日午前0時より4月末日までの間,停止されますので,これまで査証を取得することなく日本渡航が可能であったオーストリア国籍者についても査証の取得が必要になります。
6 新型コロナウイルスは風邪と同様にせきやくしゃみなどの飛沫で感染するとされていますので,手洗い,人混みを避ける等の基本的な感染症対策に努めてください。
ただし,当国では覆面禁止法によりマスクの着用が禁止されており,新型コロナウイルス感染予防のためのマスク着用について新聞社から見解を問われた当国内務省は,健康上の理由によりマスクを着用する場合には原則として医師の診断書が必要である旨回答しておりますので,ご注意ください。
なお,オーストリア保健・栄養安全機関(AGES)は,新型コロナウイルスへの感染の疑いがない人については通常の石鹸で十分であると強調し,消毒液は医療目的で消毒が必要な人・機関により使用されるべきであるとしています。
参考:コロナウイルス感染予防措置
・定期的に,約30秒間石鹸で手洗いをする
・顔(特に口,目,鼻)を指で触らない
・握手と抱擁を避ける
・鼻をかむ際,咳をする際は使い捨てティッシュに行うか,腕で口・鼻を覆って行う。ハンカチを使う場合は使用した後で捨てる。
7 また,5日,アンショーバー保健相はオーストリアにおいて新型コロナウイルスへの感染が確認された37人(当館注:5日午前8時現在の確定症例数)に対し,現在12万9,000人が季節性インフルエンザ及びその他のウイルス感染症に罹患している旨述べました。季節性インフルエンザは前年に比して「強力な波」となっているものの,すでに消退期に入っているとのことです。ウイルス学者のレードルベルガー=フリッツ氏によれば,オーストリアにおいて現在までに計24万5,000人が今季のインフルエンザに罹患したとのことです。
新型コロナウイルスだけでなく,季節性インフルエンザの予防にも努めてください。
【参考】
■ オーストリア保健省
〇新型コロナウイルス情報(独語)
https://www.sozialministerium.at/Services/News-und-Events/Neuartiges-Coronavirus-(2019-nCov).html
〇新型コロナウイルス・ホットライン(独語・英語)
Infoline Coronavirus: 0800 555 621 (月-金,9:00-17:00)
ウェブサイト:https://www.ages.at/themen/krankheitserreger/coronavirus/
■ 日本厚生労働省
〇新型コロナウイルス関連情報
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
○新型コロナウイルスに関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html
■ 世界保健機関(WHO)
○ウェブサイト:https://www.who.int/health-topics/coronavirus
(問い合わせ先)
○在オーストリア日本国大使館
住所:Hessgasse 6, 1010 Vienna, Austria
電話: (市外局番01)531920
Fax: (市外局番01)5320590
ホームページ:https://www.at.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html