2020.03.09
ノルウェー 日本を含む感染拡大がみられる地域から入国した全ての人に対して14日間の自宅待機を勧奨
●8日,ノルウェー公衆保健研究所(FHI)は,継続的な感染拡大がみられる地域(日本を含む)からノルウェーに入国した全ての人に対して,14日間の自宅待機を勧奨しました。
●8日,FHIは,累計で169人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表しました。
●常に最新の情報を収集するとともに,手洗い,うがい,咳エチケットの徹底など感染予防に努めてください。
●邦人の方が新型コロナウイルスの感染・疑いがある旨診断された場合には,当館までご一報願います。
1 自宅待機勧奨について
(1)8日,FHIは,継続的な感染拡大がみられる地域(中国本土,イラン,韓国,イタリア北部(ローマより北の全地域),香港,シンガポール,日本)からノルウェーに入国した全ての人に対して,14日間の自宅待機を勧奨しました。
(2)この自宅待機は,外出することはできますが,ア:職場,学校へは行かないこと,イ:旅行は控えること,ウ:公共交通機関は使用しないこと,エ:他の人と容易に濃厚接触をする場所は避けること,とされています。また,咳,のどの痛み,呼吸困難,発熱等の症状に注意を払い,これらが発症した場合には,かかりつけ医(又は緊急外来)に連絡し,アドバイスに従うこととされています。詳しくは,以下関連ホームページをご参照ください。
(3)ノルウェーの新型コロナウイルスに対する対策は随時更新されていますので,最新の関連情報の入手に努めてください。
【参考】
〇自宅待機勧奨に係るFHIプレスリリース(ノルウェー語)
https://www.fhi.no/sv/smittsomme-sykdommer/corona/meldinger/oppdaterte-anbefalinger-om-karantene/
〇FHI「国民向けアドバイスと情報」の記載事項のうち「継続的な感染拡大がみられる地域を訪れた方」が自宅待機勧奨に更新されました。(ノルウェー語)
https://www.fhi.no/nettpub/coronavirus/fakta/rad-og-informajon-til-befolkningen-om-nytt-koronavirus-coronavirus-2019-nco/
〇FHI「自宅検疫(自宅待機)」
(ノルウェー語)
https://www.fhi.no/nettpub/coronavirus/rad-til-personer-som-er-smittet-eller-har-vart-utsatt-for-smitte/rad-til-personer-som-er-i-hjemmekarantene/
2 ノルウェー国内の感染状況
8日,FHIは概要以下を発表しました。
(1)FHIは,本日16:00までに新たに22人の感染者が出たとの報告を受け,現在感染者の合計は169人となった。
(2)FHIは,どの感染者も深刻な病状ではないことを確認している。
(3)感染者の多くは,外国での感染又は濃厚接触者である。感染者の内,合計91人はイタリア関連,18人はオーストリア関連。その内,少なくとも10人はイッシュグルのスキー場に行っていた。
(4)FHIは,各ケースを担当した現地自治体保健当局と協力し,感染経路の把握に力を入れている。
(5)感染者の地理的内訳は以下のとおり。
アグデル県 9人
インランデ県 12人
ムーレ・オ・ロムスダール県 2人
ノールランド県 3人
オスロ市 35人
ローガラン県 17人
テレマルク・オ・ベストフォル県 3人
トロムソ・オ・フィンマルク県 6人
トルンデラーグ県 19人
ヴェストラン県 23人
ヴィーケン県 39人
合計 169人
【参考】新型コロナウイルスに関するFHIホームページ
(ノルウェー語) https://www.fhi.no/sv/smittsomme-sykdommer/corona/
(英語) https://www.fhi.no/en/id/infectious-diseases/coronavirus/
3 新型コロナウイルスについて
(1)新型コロナウイルスは,現時点では、飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染の2つが考えられます。
ア 飛沫感染:感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つば など)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染します。
※ 感染を注意すべき場面:屋内などで,お互いの距離が十分に確保できない状況で一定時間を過ごすとき
イ 接触感染:感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後,自らの手で周りの物に触れると感染者のウイルスが付きます。未感染者がその部分に接触すると感染者のウイルスが未感染者の手に付着し,感染者に直接接触しなくても感染します。
※ 感染場所の例:電車やバスのつり革,ドアノブ,エスカレーターの手すり,スイッチなど
(2)感染予防のためには,石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒,うがい,咳エチケットの徹底,なるべく人混みを避ける等の基本的な感染症対策に一層の注意が必要です。また,十分な睡眠をとっていただくなどの健康管理を心がけてください。
【参考】日本国厚生労働省 新型コロナウイルスに関する特設ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
4 日本への帰国の際の注意
3月5日,日本国政府新型コロナウイルス感染症対策本部で「水際対策の抜本的強化に向けた新たな措置」が決定されました。
本件措置のうち,3月9日午前0時(日本時間)から実施される「検疫の強化」では,「中国(香港及びマカオを含む。)及び韓国からの入国者に対し,検疫所長の指定する場所で14日間待機し,国内において公共交通機関を使用しないことを要請する。」とされていますが,この措置には中国・韓国以外の国から中国・韓国を経由してきた航空機・船舶に搭乗してきた方(日本人を含む)も対象になりますのでので,ご注意ください。
【参考】
〇水際対策の抜本的強化について(厚生労働省ホームページ)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00098.html
〇水際対策の抜本的強化に関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html#Q2-5
5 各国における感染状況
(1)多くの国・地域において新型コロナウイルス感染者が確認されています。
ノルウェーから海外に渡航を予定されている方は,新型コロナウイルス感染症を受け,各種入国制限等を導入・強化している国・地域が増えていますので,必ず渡航先政府の最新情報を事前にご確認ください。
なお,日本からの渡航者,日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域後の行動制限については,以下の日本国外務省海外安全情報ホームページをご参照ください。
【参考】
〇主な国・地域の累計感染者数:8日正午(日本時間)現在
中国:80,695人,韓国:7,134人,イタリア:5,883人,イラン:5,823,フランス:949人,ドイツ:795人,日本:455人(注),スペイン:430人,スイス:228人,米国:213人,英国:206人,オランダ:188人,ベルギー:169人,ノルウェー:147人,シンガポール:138人,香港:109人
(注)大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号で発生したケース(696人)は,WHOは日本国内とは別枠で統計を取っています。
〇日本からの渡航者,日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域後の行動制限
https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html
(2)日本国外務省は,中国,韓国,イラン,イタリアに感染症危険情報を発出しています。
【参考】日本国外務省海外安全ホームページ:
https://www.anzen.mofa.go.jp/
(3)FHIは,3月3日から,中国に加え,イラン,韓国,イタリア北部4州(ロンバルディア州,ヴェネト州,エミリア=ロマーニャ州,ピエモンテ州)への旅行を避けるよう発表する等しています。詳しくは,以下関連ホームページをご参照ください。
【参考】
〇FHI「旅行アドバイス」:
(ノルウェー語)https://www.fhi.no/nettpub/coronavirus/fakta/reiserad-knyttet-til-nytt-koronavirus-coronavirus/
(英語)https://www.fhi.no/en/op/novel-coronavirus-facts-advice/facts-and-general-advice/travel-advice-2019cov/
〇ノルウェー外務省各国渡航情報(ノルウェー語のみ):
https://www.regjeringen.no/no/tema/utenrikssaker/reiseinformasjon/velg-land/id2414273/
【問い合わせ先】
在ノルウェー日本国大使館 領事班
電話:(+47)2201-2900
メール: ryouji@os.mofa.go.jp