2020.02.29
カタール 初の新型コロナウイルス感染例の確認
1 カタール国内の状況
(1)カタール最初の感染例の確認
カタール保健省は29日,カタールで初となる新型コロナウイルス感染の症例が確認されたと発表しました。感染が確認されたのは36歳のカタール人男性で,症状は安定しているということです。この男性は2月27日にカタール政府がイラン国内に在留しているカタール国民に向けイランからの退避を指示した後に,カタール政府のチャーター機で帰国したもので、入国時の検査によって感染が確認され,現在は感染症治療センターに隔離されているとのことです。このためカタール国内での第三者との接触はなかったとされています。
(2)カタール保健省のホットライン
カタール保険省は,コロナウイルスの感染が報告されている国々に過去14日の間に渡航した人で咳、発熱の症状がある場合は、保険省のホットライン(16000)に連絡するように呼びかけています。
2 カタールのコロナウイルス対策
カタール保健省によれば,29日の段階でカタールの新型コロナウイルス対策措置には変更ありません(※カタールのコロナウイルス対策措置については本メール末尾を参照ください)。ただし事前の予告なくこれら措置内容が変更される場合もありますので十分ご留意ください。
3 感染予防
当地ハマド総合病院は,ウイルス感染は感染者の咳,くしゃみ等の飛沫により伝染するため,感染リスク軽減のために以下の対策を推奨しています。
・流水で石鹸を使った手洗い,手指の消毒の実施
・咳,くしゃみをする場合は,口・鼻をティッシュ等で覆う
・未洗浄の手で,目鼻口を触らない
・咳,くしゃみ,発熱や呼吸器疾患がある人との接触を避ける
※カタールの新型コロナウイルス対策措置
(1)2月23日,カタール保健省は新型コロナウイルス対策として,中国,韓国,及びイランからカタールに入国する者については,カタール政府が用意する隔離センターに一旦収容することを決定しました。この隔離施設への収容を拒否する場合は,カタールへの入国が認められないことになります。
*自己または勤務先等が隔離可能な施設を手配する場合,同施設利用も可能
*自己隔離の場合,カタール当局者が状況確認の抜き打ち検査を実施
なお,この措置は最近14日の間に上記国・地域を訪問した人も対象となります。
日本からカタールへの入国者については,現在この措置の対象外となっていますが,日本国籍者等に対しては,入国の通常手続きに加えて中国等,感染が確認されている国・地域への渡航歴に関する調査,体調に関する問診,体温測定等が別途実施される場合があります。なお問診の際は,下記内容等が質問されています。
・過去14日の間に中国に渡航したか?
・過去に以下の国・地域に渡航したか? 渡航した場合は,渡航日は?
(香港,イラン,日本,マカオ,マレーシア,韓国,シンガポール,台湾,タイ)
・現在,発熱,せき,息切れの症状があるか?
・過去14日の間に医療施設を訪れたか?
・過去14日の間に新型コロナウイルス感染が疑われる事例との接触があったか?
(2)26日,カタール航空は韓国を出発地とするフライトに関しては,ドーハを最終目的地としない,トランジット目的の利用者に搭乗を限定すると発表しました。また,イランを出発地する各便に関してはマシュハド、シラーズ及びイスファハン出発・到着の便は3月14日(土)まで見合わせ,テヘラン出発・到着の便は、就航頻度を週20便から週7便に減少させるとしています。
(3)カタールのクワリ保健相は25日,「中国,韓国,イラン,シンガポール,日本,イタリアへの渡航を延期するよう」推奨しています。
(4)カタール政府は27日,現在イラン国内に在留しているカタール国民,及びクウェート国民に向けて,イランからの退避を指示する首長令を発出しました。
(お問い合わせ先)
在カタール日本国大使館 領事班
電話: (+974)4440 9000
FAX:(+974)4029 3655
メール: eojqatar@dh.mofa.go.jp