2014.07.22
パキスタン:WHO勧告に基づくパキスタン政府の対応について
在パキスタン日本国大使館より
(外務省スポット情報:WHO勧告に基づくパキスタン政府の対応について)
16日、日本国外務省は渡航情報(スポット情報)「パキスタン:ポリオ(WHO勧告に基づくパキスタン政府の対応について)」を発出しました。カラチにおける医療機関の更新等新たな情報も含まれておりますので、ご参考までに以下のとおりお知らせいたします。
渡航情報(スポット情報):パキスタン:ポリオ(WHO勧告に基づくパキスタン政府の対応について)2014年07月16日
1.WHOは、5月5日、「2014年のポリオウイルスの国際的感染状況を公衆衛生上の緊急事態とする宣言と右に係る勧告」を発表しました。
同勧告では,
(1)野生ポリオウイルス輸出国とされる3カ国:パキスタン,カメルーン,シリア
(2)野生ポリオ感染国とされる7カ国;アフガニスタン,赤道ギニア,エチオピア,イラク,イスラエル,ソマリア,ナイジェリア
以上の10カ国に対し,当該国民及び長期滞在者に対するポリオワクチン接種と同接種証明書の取得を義務付ける((1)の3カ国),あるいは推奨する((2)の7カ国)としています。
2.パキスタン政府は、上記1.のWHO勧告を受け、同国に滞在する外国人を含めたすべての人々にポリオワクチン接種を義務化,WHOが推奨する証明書交付の発出を行っています。
つきましては、同国に4週間以上滞在している方は、以下の点を参考に、ポリオワクチン接種と証明書交付に関して確認をお願いします。
(1)予防接種に関する確認事項
・外国人を含むパキスタンからの出国者に対し、ポリオワクチンの接種記録確認が行われます。
・ワクチン接種記録は、接種後1年間有効です。
・ワクチン接種は、パキスタン出国の4週間前までに済ませる必要があります。
・4週間未満の短期滞在者については、接種記録確認の対象外です。
・外国人に関しては、国外で経口ポリオワクチン(OPV)もしくは不活化ポリオワクチン(IPV)の接種を行い、WHO様式のワクチン接種記録に記載があれば、同記録を持って証明書とすることで問題ありません。
(2)パキスタン国内での予防接種
・パキスタン国内でのワクチン接種に関しては、パキスタン保健当局様式でのワクチン接種記録に記載する必要があります。
・イスラマバード国際空港では、緊急出国者に対する経口ポリオワクチン(OPV)接種は行われていないため、必ず事前にワクチン接種を行う必要があります。なお、カラチ国際空港、及びラホール国際空港では接種を受けることが可能です。いずれも出国前に、前広に確認することをお勧めします。
(3)接種証明発行が実施されているパキスタン国内の医療機関
以下の公立医療機関においては、経口ポリオワクチン(OPV)の接種とパキスタン保健当局より送付があったポリオワクチン予防接種証明用紙を使用した、接種証明の発行が行われております。在留邦人に対しても、パスポートを持参して受診する事で、無料でワクチン接種を受けることが可能です。
なお、混雑が予想されますので、あらかじめ電話で予約を取ることをお勧めします。
(イスラマバード)
・Pakistan Institute of Medical Science(PIMS):051-9260500
受付時間:月曜日〜木曜日、土曜日:8:00-14:00
及び金曜日:8:00-12:00
・Federal Government Services Hospital:051-9214965
受付時間:月曜日〜木曜日、土曜日:8:30-13:00
金曜日:8:30-12:00
(ラホール)
・Services Hospital:042-99203406
受付時間:月曜日〜木曜日、土曜日:8:00-12:00
及び金曜日:8:00-11:00
・MEO Hospital:042-99211106
受付時間:月曜日〜土曜日:9:00-11:00
・Jinnah Hospital:042-99231400
受付時間:月曜日〜木曜日、土曜日:9:00-13:00
及び金曜日:9:00-12:00
・General Hospital:042-99264092
受付時間:月曜日〜木曜日、土曜日:8:00-14:00
及び金曜日:8:00-12:00
(カラチ)
・Directorate of Central Health Establishments:021-99201251
受付時間:月曜日〜金曜日:9:00-14:00
これらの情報は変更・更新される可能性がありますので、在パキスタン日本大使館および在カラチ総領事館からのお知らせやホームページなどで、最新の情報をご確認ください。
3.パキスタンへの渡航を計画されている方は、以下の点をご確認ください。
(1)パキスタンでの滞在期間が4週間未満の場合は、ポリオワクチン接種及び接種証明書の取得は不要です。
(2)パキスタンでの滞在期間が4週間以上の場合には、旅行者を含め、ポリオワクチン接種及び接種証明書の取得を求められます。
つきましては、パキスタン渡航前に、最寄りの医療機関で接種証明書の発行を受けるか、パキスタン滞在中にポリオワクチンを接種し接種証明書を取得する必要があります。
・すでにポリオワクチンを接種済みの乳幼児、あるいは出発前にワクチン接種をご希望の場合は、接種証明書の発給について、医師や診療所にご相談ください。
・渡航後、パキスタン国内でポリオワクチン接種と証明書の発行を受ける場合は、上記2.をご参照ください。
(参考)ポリオについて
(1)ポリオ(急性灰白髄炎)はポリオウイルスを経口摂取することにより感染する疾患で、潜伏期間は3〜21日(通常は7〜21日)、感染しても90%〜95%は無症状です。4〜8%は軽症であり、風邪のような症状や胃腸症状(咽頭痛、咳、発汗、下痢、便秘、悪心など)が見られます。感染者の1〜2%に髄膜炎症状が見られます。感染者の0.1〜2%が麻痺型ポリオとなり、1〜2日の風邪のような症状の後、解熱に前後して急性の筋肉、特に下肢の麻痺が起きることが多いです。発症から12か月過ぎても麻痺又は筋力低下が残る症例では、永続的に後遺症が残る可能性があります。感染者からの排泄物が食べ物や水を介して、あるいは咳やくしゃみによる飛沫を介して感染するとされています。
(2)感染・発症した場合、特別な治療法はなく、対症療法が中心となります。
(3)日本では、ポリオワクチンの定期予防接種を生後3か月から90か月未満の間に、6週間以上の間隔をあけて2回行っています。ポリオ流行国への渡航の場合は、渡航国によりますが、追加で1〜2回の接種が勧められています。(特に1975年(昭和50年)から1977年(昭和52年)生まれの人は、予防接種によるポリオ免疫の獲得が特に低いことが指摘されていますので、追加の予防接種を受けることをお勧めします。)
(4)なお、ポリオワクチンウイルスは体外に排泄されるため、極めてまれではありますが、接種後便中に排泄されるワクチンウイルスから免疫のない子供や大人が感染し、麻痺をおこすこともありますので、接種後の衛生管理にも御注意ください。
また、以下の感染予防策を心掛け、衛生管理に御留意ください。
●こまめに石けんと水で手洗いし、特に飲食の前、トイレの後は念入りに手洗いを励行する。
●野菜や果物は安全な水で洗い、食物は、十分加熱してから食べる。
●乳製品は殺菌処理されたもののみ飲食する。
●飲料水や調理用の水はミネラルウォーターを使用する。水道水を利用する場合は、一度十分に沸騰させた後使用する。安全な水から作ったと確認できる氷以外は使用しない。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902
(外務省関係課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2850
〇外務省 海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp
(携帯版) http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp
(現地公館連絡先)
○在パキスタン日本国大使館
住所:Plot No. 53-70, Ramna 5/4, Diplomatic Enclave 1, Islamabad, Pakistan
電話:051-907-2500
国外からは(国番号92) 51-907-2500
FAX:051-907-2352
国外からは(国番号92)51-907-2352
ホームページ(日本語版):http://www.pk.emb-japan.go.jp/indexjp.htm
○在カラチ日本国総領事館
住所:6/2 Civil Lines, Abdullah Haroon Road, Karachi, 75530, Pakistan
電話:021-3522-0800
国外からは(国番号92)21-3522-0800
FAX:021-3522-0820
国外からは(国番号92)21-3522-0820
ホームページ(日本語版):http://www.kr.pk.emb-japan.go.jp/j/index.html