2019.04.12
タンザニア ダルエスサラームとタンガにおけるデング熱の流行
●4月11日,保健省はダルエスサラームと北東部タンガ州で集団発生しているデング熱に関する注意喚起を実施。
●年初からダルエスサラームで252名,タンガで55名の患者が確認。
●デング熱は,デングウイルスを有する蚊に刺されることで感染。大半は初発症状から一週間程度で回復するが、生命に関わることもあるため、疑わしい症状が認められた場合は医療機関を受診し,確定診断をつけることが大切。蚊に刺されないようにすることが唯一の予防策。
4月11日,保健省はダルエスサラームと北東部タンガ地方で集団発生しているデング熱に関する注意喚起を行いました。それによると,年初からダルエスサラームで252名,タンガで55名の患者が確認されており,2014年にダルエスサラームで400名以上の患者が確認された過去最大の流行を超えるおそれがあるとして広く警戒を呼びかけました。なお,現時点で死者は確認されていません (2019年4月12日現在)。
デング熱は,デングウイルスを有する蚊に刺されることで感染します。潜伏期間は2~14日で,インフルエンザに似た症状(発熱、頭痛、関節痛等)を示します。一般に経過は良好で,特別な治療法はなく、症状に合わせた対症療法で経過をみます。通常3~5日で解熱し,解熱と共に発疹が現れます。大半は初発症状から一週間程度で回復しますが、わずかながら重症化し,生命に関わることもあるため、疑わしい症状が認められた場合は早めに医療機関を受診し,確定診断をつけることが大切です。予防接種はなく,蚊に刺されないようにすることが唯一の予防策です。
<参考情報>
厚生労働省検疫所(FORTH) 感染症についての情報「デング熱」
http://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name33.html
厚生労働省「デング熱について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000131101.html
厚生労働省「デング熱に関するQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dengue_fever_qa.html
国立感染症研究所 「デング熱」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ta/dengue.html
外務省 世界の医療事情(タンザニア)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/africa/tanzania.html