海外

2018.01.25

ジンバブエ コレラの発生について

1 チェグツ郡でコレラによる死者4名を確認、今後感染が拡大する恐れがあります
2 コレラを始めとした経口感染症の予防対策
3 コレラの症状と治療法
4 当国で多い感染症やその対策、病院等の情報

皆様へ

1 コレラの発生

(1)23日付当地紙によると、1月8日より西マショナランド州チェグツ郡(首都ハラレ市から約100キロメートル西方)にてコレラが発生しており、現在までに4名が死亡、2名がコレラの確定診断を受けており、その他30名にコレラ感染の疑いがもたれている模様です。
(2)コレラの感染経路は当国の保健衛生当局が調査中で、隣国ザンビアで流行しているコレラとの関連性は現在のところ不明ですが、報道によると、最初の死亡患者の葬儀に出席した者から国内感染が広がった模様であり、その出席者の中にはハラレ在住の者もいたために当局はハラレ市においてもコレラ警戒警報を発出しています。
(3)感染症は雨季に流行する傾向があり、上記(2)のとおり、今後チェグツ郡からその他の地域にも感染が拡大する恐れが高いので、下記2の予防対策を徹底して下さい。
(4)また、当地では人口が密集していることに加え、治水及び公衆衛生に問題がある首都のハラレ市南部のムバレ地区を中心に、同じく感染症の腸チフスが毎年発生していますので、コレラ以外の感染症にも注意が必要です。

2 予防対策

コレラや腸チフス等は病原微生物に汚染された水や食べ物から経口的に感染しますので、「経口感染症」と呼ばれています。
外出後のうがいや手洗い等の基本的な衛生観念を常に意識して頂くとともに、以下の点に注意を払って下さい。

○飲み水は、ボトル入りの水を購入するか水道水は必ず煮沸したものを飲み、生水は絶対に飲まないで下さい。ハラレ市の上水道は設備の老朽化・水質処理用試薬の不足から水質が悪化しています。
○外食する際には屋台等での飲食は避け、比較的高級なレストラン又は信頼できるレストランを利用する等の注意が必要です。特に生野菜には注意して下さい。
○自宅で食事する際にも、調理の際には十分熱を通し、なるべく調理直後に食べるなど食品衛生の基本を守って下さい。
○当国では停電が頻発しておりコールドチェーン(冷蔵運搬・冷蔵保管)は必ずしも維持されておらず、保健衛生当局による食品衛生監視を受けていない食材(肉、鶏卵等)がそのまま店頭に出回っていることがありますので、食材を買い求める際には鮮度や生産元を確かめて下さい。

3 コレラの症状と治療法

コレラはコレラ菌(Vibrio cholerae)に汚染された水、氷、食品などを経口摂取することによって起こる、下痢を主症状とする病気です。
潜伏期間は数時間から5日で、下痢や嘔吐などの症状が出現します。
下痢の症状は様々ですが、重い場合は多量の水のような下痢(米のとぎ汁様)となり、脱水症状を起こします。
胃腸の弱い人や胃切除を受けた人、高齢者、乳幼児などは重症化し、死亡する例もあります。
治療方法としては、下痢によって体内から失われた水分や電解質の補給が主となります。
脱水症状が激しい場合は点滴による治療が必要となり、抗生物質を併用します。

4  当国で多い感染症やその対策、病院等の情報

当国や他の国で感染例が多い病気やその対策、病院等の情報は外務省ホームページ内の「世界の医療事情」に掲載していますので、是非ご覧下さい。
ジンバブエの医療事情はこちらです。http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/africa/zimbabwe.html

在ジンバブエ日本国大使館  
領事  畠中卓矢
04-250-025~7,0712-201-577
takuya.hatakenaka@mofa.go.jp

 

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