2017.06.01
アメリカ 2017年ハリケーン・シーズンについて
● 米国気象当局は、2017年ハリケーン・シーズンについて、昨年と同様に「平年以上」となる可能性が高く、今シーズン中、命名される熱帯暴風雨が11~17個発生し、うち5~9個がハリケーン化する(カテゴリー3以上の重大ハリケーン2~4個を含む。)、との見通しを発表しました。
● これを受け、米国連邦緊急事態管理庁長官は、ハリケーンに対する備えの重要性について呼び掛けました。
● 明日6月1日から11月30日までの間、ハリケーン・シーズンとなることから、当館ホームページに掲載されている「ハリケーンの基礎知識」等を参照の上、最新のハリケーン情報や現地の気象情報の収集に努めてください。また、既にフロリダ州に滞在中の方は、ハリケーンの来襲に備えて万全の対策を講じてください。
☆ 詳細については、以下の内容をよくお読み下さい。
フロリダ州にお住いの皆様及び旅行者の皆様へ
平成29年5月31日
在マイアミ日本国総領事館
ハリケーン関連情報
~米国気象当局による大西洋海域における2017年ハリケーン・シーズンの見通し~
1.5月25日、米国国立海洋大気庁(NOAA, National Oceanic and Atmospheric Administration)の気候予報センター(Climate Prediction Center)は、今年6月1日から11月30日までの2017年ハリケーン・シーズンに関して、
● 「平年以上」となる可能性は45%、「平年並み」となる可能性は35%、「平年以下」となる可能性は20%。
● 今シーズン中、70%の予想確率で、命名される熱帯暴風雨(最大風速39mph以上)が11~17個発生し、うち5~9個がハリケーン(最大風速74mph以上)化する(カテゴリー3~5の重大ハリケーン(最大風速111mph以上)2~4個を含む。)。
※ 上記には、4月に東部大西洋で発生した熱帯暴風雨「アーリーン」(Arlene)を含む。
※ 平年は、命名される熱帯暴風雨が12個発生し、うち6個がハリケーン化(重大ハリケーン3個を含む。)。
との見通しとともに、ハリケーン・シーズンがピークを迎える前の8月初旬に最新の見通しを発表する予定であることを発表しました。
※ 参考
昨シーズン(2016年)は、2012年以降において最も活動的なハリケーン・シーズンとなり、命名された熱帯暴風雨が15個発生し、うち7個がハリケーン化(重大ハリケーン4個を含む。)しました(今シーズンも同等程度となる見通し)。
2.同庁によると、大西洋海域での2017年ハリケーン・シーズンにおける熱帯暴風雨に係る命名は、以下のとおりです。
Arlene, Bret, Cindy, Don, Emily, Franklin, Gert, Harvey, Irma, Jose, Katia, Lee, Maria, Nate, Ophelia, Philippe, Rina, Sean, Tammy, Vince, Whitney
3.同庁の発表によると、上記の見通しは、
● エルニーニョ現象が「弱い」又は「認められない」
● 熱帯大西洋からカリブ海に至る海域における「平年並み」又は「平年以上」の海面水温
● 同海域における「平年並み」又は「平年以下」の鉛直ウインドシア(Vertical wind shear)
といった予測を反映したものです。
※ 一般的に、エルニーニョ現象やウインドシアが強い場合は、大西洋海域におけるハリケーンの成長が阻害される一方、海面水温が温暖な場合は、ハリケーンが海面を移動する際にエネルギーが供給され易くなる状況をもたらします。
4.これに関連して、米国連邦緊急事態管理庁(FEMA, Federal Emergency Management Agency)のロバート・フェントン(Robert J. Fenton, Jr.)長官は、
● 今年中に熱帯暴風雨が何個発生するかにはかかわらず、たった1個であっても我々の生活を崩壊させ得るものです。
● 簡単で低コストの準備を今から始め、大きな違いをもたらす備えを進めましょう。嵐が迫り来る際に、自らが何をすべきか、どこに避難すべきか、どのように連絡を取り合うべきかについて家族で話し合いましょう。避難経路を確認しましょう。警報を知るため、地元のニュースに耳を傾け、当庁のアプリをダウンロードしましょう。そして、嵐が接近した際には、地元当局の指示に従いましょう。
とのコメントを発表しました。
5.以上を踏まえ、フロリダ州に渡航・滞在を予定している方は、当館ホームページに掲載されている「ハリケーンの基礎知識」等を参照の上、下記の米国国立ハリケーン・センターのウェブサイト等を参考に最新のハリケーン情報や現地の気象情報の収集に努め、ハリケーンによる被害が予想される場合には、渡航・外出を控える、又は日程・移動経路若しくは訪問地を変更する等、災害や事故に巻き込まれないよう安全確保に努めてください。また、既に滞在中の方は、ハリケーン被害に備え懐中電灯・携帯用ラジオ等を手元に置いておくほか、飲料水・食料を備蓄し、家族等に緊急の連絡先を知らせ、事前に避難場所を確認するとともに、必要な場合には安全な場所に避難する等の安全対策を講じてください。ハリケーン通過後も、地盤の緩みに伴う土石流など、予測できない複合的な二次災害が発生する可能性もありますので十分注意してください。
※ 当館ホームページ「ハリケーン情報」
http://www.miami.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/info_hurricane.html
※ 関連ウェブサイト
● 米国国立ハリケーン・センター:( http://www.nhc.noaa.gov/ )
⇒ 同庁の発表によると、今シーズンから、
・高潮注意報・警報
・潜在的な熱帯低気圧に係る注意報・警報・勧告
等が新たに発表されるほか、熱帯低気圧の進路予想図等もより見易く改善される上、ハリケーンの勢力観測に係る稲妻観測装置(Lightning mapper)等を搭載した新たな気象衛星(GOES-16)の活用、高解像度ハリケーン予想モデルの導入等により、予報精度の改善(勢力予想:10%程度、進路予想:7%程度)が図られました。
● ウェザー・チャンネル:( http://www.weather.com/ )
● 世界気象機関:( http://severe.worldweather.wmo.int/ )
6.万一、災害に巻き込まれた場合は、現地当局が発表する警報・指示等に従って安全確保に努めるとともに、ご自身の安否等の状況について日本の留守家族及び当館に連絡してください。
7.海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
3か月以上滞在する方は、当館において緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )
【在マイアミ日本国総領事館】
Consulate General of Japan in Miami
80 S.W. 8th Street, Suite 3200, Miami, FL 33130
電話:305-530-9090 FAX:305-530-0950
ホームページ:http://www.miami.us.emb-japan.go.jp