2017.03.01
ベナンにおけるラッサ熱の流行
ベナンにお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ
在ベナン日本国大使館
ベナン大使館領事班よりお知らせです。
ベナン保健省によるラッサ熱に関する広報がありましたのでお知らせ致します。
ラッサ熱は、中央及び西アフリカを中心に毎年多くの感染者が発生している、ラッサウイルスによる感染症で、ウイルスの保有宿主とされるマストミス(ネズミの一種)から排泄された糞や尿に汚染された食品の摂取、食器の使用や、ホコリを吸い込むことによって感染します。ラッサ熱に有効なワクチンはなく、感染者の約20%が重症のラッサ熱を発症すると推定されているため、流行地域へ渡航・滞在される方は、十分ご注意ください。
1 ラッサ熱の流行状況
2017年2月28日、ベナン保健省は、2月12日にボルグ県チャウル市で1名、同25日にアタコラ県マテリ市で1名がラッサ熱により死亡したことを確認したと発表しました。また、同死亡者に接触した者は58名が確認されており、その内訳は近隣居住者22名、医療関係者36名とのことです。
発生地域付近の渡航・滞在を予定している方は、在ベナン日本国大使館から最新の情報を入手するとともに、以下2.(4)の予防方法を参考に感染予防に努め、十分注意してください。
2.ラッサ熱について
(1)感染源
ラッサ熱は、ラッサウイルスの感染により引き起こされるウイルス性出血熱の1つであり、ナイジェリアを始めとして西アフリカ一帯に見られます。マストミスというネズミの尿や糞に汚染された食物に接触したり、ホコリを吸い込むことでヒトに感染します。また、感染者の血液や体液への直接接触や性行為を介することでヒトからヒトへ感染します。医療衛生環境が十分でない所では、汚染注射器の使い回しなどにより院内感染も多く発生しています。
(2)症状
感染者の約80%が軽症の、約20%が重症のラッサ熱を発症すると推定されています。全体の死亡率は約1%、入院が必要な症例での死亡率は約15~20%とされています。潜伏期間は、5日から21日で、多くは発熱や倦怠感で発症し、筋肉痛、腹痛、嘔吐、下痢などの症状が現れます。また、重症化すると全身の出血をきたし、死に至ることがあります。
(3)治療方法
現在、ラッサ熱に対して有効なワクチンはなく、対症療法が行われます。C型肝炎の治療薬として用いられる抗ウイルス薬のリバビリンを、発症後早期に投与することで効果があるとされています。
(4)予防方法
ラッサ熱の予防のためには、食料の保管方法やゴミの廃棄場所に気をつけて、ネズミを家に寄せ付けないようにすることが重要です。また、ラッサ熱の流行が見られる地域において、医療機関を受診する際には、ラッサ熱のような症状がある方との接触を極力避けるよう心がけてください。
厚生労働省検疫所及び国立感染症研究所ホームページもご参照ください。
○参考情報:
国立感染症研究所
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g2/k02_35/k02_35.html
厚生労働省検疫所
http://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name51.html
3.在留届及び「たびレジ」への登録のお願い
海外渡航前には万が一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先をと耐えておくうようにしてください。3か月以上滞在する方は、緊急事態に備え必ず在留届を提出してください。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/zairyu/index.html
また、3か月未満の旅行や出張などの際には、海外滞在中も安全に関する情報を随時受け取れるよう、「たびレジ」に登録してください。詳細は以下を参照ください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/#
(現地在外公館連絡先)
○在ベナン日本国大使館
住所:Zone Residentielle de Cotonou sis a Djomehountin、 12eme arrondissement、 COTONOU BENIN(郵便物宛先:Ambassade du Japon 08 B.P.283 Tri Postal、 Cotonou、 Benin)
電話:(市外局番なし)21-30-59-86
国外からは(国番号229)21-30-59-86
ホームページ:http://www.bj.emb-japan.go.jp/j/