2016.11.13
ドイツ 窃盗集団に注意
在デュッセルドルフ日本国領事館
報道(11月11日付ライニッシェ・ポスト紙)によれば、デュッセルドルフ市をはじめとするNRW州内の各都市において、旧市街や中央駅を中心に窃盗集団の動きがあるため、警察でも警戒を促している由です。
警察では窃盗団を3つに分類しております。
Klauweiber(掠め取る女性の意):主に東欧出身の若い女性から成るプロ窃盗団を指す隠語で、主に同集団は日中の時間帯に、ケルンからデュースブルクを往復する地方電車(Regio)を中心に犯行を行っている。電車から乗り降りする際におとり役が人をかき分けるような動きをし、その隙に実行犯がスリを行う手口もあるとのこと。
Antaenzer(ダンス・トリックの意):特に夜間に行われるスリの手口。主にデュッセルドルフ市の旧市街、中央駅、地下鉄等で犯行を行っている。踊るような仕草で近づき、注意力が散漫になっている疲れている者や酩酊している者を標的にスリ行為を行う。おとり役が注意をそらした隙に実行者がスリを行う。被疑者の多くは北アフリカ系とのこと。
Hochkaraeter(高級泥棒の意):各国を股に掛ける窃盗団を指し、ポーランド、フランス、スペイン、南アメリカ等から犯行場所に集まってくる。犯人はスーツとネクタイ姿のビジネスマン風で、グループで行動する。空港や長距離電車を利用する出張者や身なりの良い旅行者を狙う。特にメッセ等に参加する出張者を標的にする。
本年9月、デュッセルドルフ中央駅警察が認知した窃盗は51件、デュッセルドルフ空港警察が認知した窃盗は38件で、先月に比べて減少しているとのことですが、被疑者の検挙率は10%程度と低調です。
クリスマスシーズンやMedica等各種メッセに伴い、窃盗集団は州内を徘徊することが予想され、警察では以下6点の防犯アドバイスを提示し、警戒を促しております。
1.貴重品や携帯電話を内ポケットにしまう
上着のポケットからのぞき出ている携帯電話、ズボンの後ろポケットからはみ出ている財布、これらは窃盗犯への招待状と同義。
2.チャックを閉め、カラビナで留める
チャックを閉められるバックは閉めるべき。さらに防犯性が高いのは、留め具をカラビナで留めること。
3.リュックサックは不利
肩掛けバックも背面にかけると危ない。携行品は常に目視できる場所におくこと。
4.雑踏は避ける
メッセ方面行きの地下鉄へぎゅうぎゅうと乗り込むのは、全く良いアイディアではない。密着しているとスリに遭っても誰も気づかない。
5.常に注意を向けておく
注意を向けており、周囲をよく見ている人は、自身と周囲のスリ被害を防いでいる。
6.窃盗の被害に遭っても、あるいは窃盗の現場を見てしまっても、身体的に抵抗してはいけない。窃盗犯はたいてい携帯警棒、ナイフ、刺激スプレーを所持しており、アルコールやドラッグで抑止力を失っている。毅然とした態度で止めろと言って、多くの人がそれによって介入できるようにする。また、警察は「全ての届け出が助けとなる」と呼びかけている。届け出から、窃盗がどのように行われているか、どこで特に活動的なのか等重要な情報を得ることができるとのことだ。
万一に備え、家族や友人、職場等にご自身の滞在先や連絡先を伝えておくようにしてください。
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