2016.10.03
パキスタン ムハッラム月及び宗教行事(アシュラ)に関する注意喚起
在パキスタン日本国大使館からのお知らせ
平成28年10月3日
当地では、10月3日(月)よりムハッラム月(イスラム歴1月)となりました。これにより、10月11日(火)及び12日(水)(ムハッラム月9日及び10日)には、イスラム教シーア派の宗教行事である「アシュラ」(Ashura)が行われる予定ですので、邦人の皆様におかれましては、以下情報を踏まえ、慎重な行動をお願いいたします。
1.ムハッラム月の期間中(10月3日~12月8日又は9日(終了日は12月8日の月の見え方により決定されます。))には、パキスタン国内各地でシーア派のイスラム教徒による大規模な行進が行われますが、過去には、それら行進の際に宗派間対立が発生し、暴動に発展する事件が起きています。近年の事例では、平成25年(2013年)にラワルピンディー市内で行われた行進において、シーア派の行進グループが反シーア派グループと衝突し、周辺の店舗に火が付けられるなど両派グループが暴徒化、10名が死亡し、多くの負傷者が出る事態に発展したため、事態鎮圧のため軍が派遣され、市内に外出禁止令が布かれました。
2.特に、10月11日(火)から12日(水)にかけては、パキスタン国内各地でシーア派の宗教行事である「アシュラ」に関連する大小様々な行進が行われる予定であり、治安当局による警戒警備も強化されます。この期間には、上記2.で紹介した事態が過去に発生したのはこの期間であり、宗派間衝突だけではなく、テロ事件が発生する可能性も否定できません。
3.つきましては、在留邦人の皆様におかれましては、以下の注意事項を参考に、ご自身及びご家族の安全に十分配慮した行動を心掛けていただけますようお願いいたします。特に「アシュラ」の期間中は、モスク等の宗教施設及び宗教行事が開催されている場所には極力近づかないよう注意してください。
(1)当地の各種報道等より最新の安全情報を入手するようにし、安全な行動を心掛ける。
(2)行進や集会が行われている場所には、決して近づかない。
(3)移動途中等に行進等に遭遇した場合には、速やかにその場から離れる。
(4)攻撃の標的となりやすい場所(宗教関連施設、宗教行事開催場所、政府機関、軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)、報道機関には出来るだけ近づかないようにし、その他の場所(国連関係機関、外国資本等のホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、レストランやマーケット等)での用事についても、短時間で効率的に行なうように心掛け、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知した場合には、速やかにその場から離れるようにする。
4.地域にもよりますが、携帯電話サービスの利用制限が実施される可能性も考えられますので、他の連絡手段(固定電話、インターネット等)の確保についても確認願います。
5.なお、上記注意点以外にも、当地で安全に滞在するための参考となる情報が以下のウェブサイトに掲載されておりますので、そちらもあわせてご確認下さい。また、緊急時の当館連絡先についても、併せてご確認願います。
○ 当館ウェブサイト:http://www.pk.emb-japan.go.jp/indexjp.htm
○ 外務省海外安全情報ウェブサイト(パキスタン):http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo.asp?id=011#header
○ 緊急時の連絡先 平日の日中:051-9072500 平日の夜間、休日:021-3520-2899