2016.06.17
イスラエル ラマダン期間・金曜礼拝等をひかえた安全対策と注意喚起について
平成28年6月16日
在イスラエル日本国大使館
1) 昨年10月以降の当地治安情勢については、発生件数は減少し、現在小康状態にはありますが、ヨルダン川西岸地区、イスラエル国内を問わず引き続き緊張状態にあります。
特にラマダン期間中である現在は治安情勢が悪化する可能性も排除できません。
このため、いわゆる「巻き込まれ」の危険性を含め予断を許さない状況が依然として続いております。
2) 最近の事案としては、8日(木)21時30分頃、テルアビブ中心部サローナ・マーケットのカフェにおいて、パレスチナ人2名による銃乱射事件が発生し、4名が死亡、16名が重軽傷を負う事件が発生しました。
本事件を受けて、治安当局は、テルアビブ、ラマトガン地区における警備の強化、特に教育施設、建設現場の警備・取締りを重点的に実施する旨報じられています。
なお、本事件に対し、ハマス高官より「ラマダン月における最初の吉報」である等、犯行を賞賛する声明が発出されています。
今後も当面の間、同様の事件が発生する可能性が排除されません。
3) また、5月29日、イスラエル治安当局は、ハマス・セル数人を、4月18日に発生したエルサレムにおけるバス爆発事件の容疑者として逮捕した旨発表した他、ここ数週間内には、車両爆破や銃撃事案を計画していた別のハマス・セルのメンバーらが逮捕されております。
4) 更に、毎週金曜日の正午頃には、各地モスクにおいて、イスラム教徒による大規模な集団礼拝(金曜礼拝)が行われますので、それに伴うデモ、衝突等、治安の悪化が懸念されます。
5) 以上より、今後も当面の間、当地治安が不安定な状況になることが十分考えられますので、海外安全情報(外務省海外安全ホームページ参照)に従って、ガザ地区及び同地域との境界周辺を始め、レベル3(渡航中止勧告)の地域には立ち入らないとともに、その他の地域を訪れる場合にも、当地の報道や在イスラエル日本国大使館のホームページ等で最新の情報を入手し、人が多く集まる場所は極力控え、不審人物には近づかない、テロの標的となりやすい路線バス、シェルート(乗り合いバス)の利用を極力避けて下さい。
また、「神殿の丘」やテロ事案が発生しているエルサレム旧市街ダマスカス門、ライオン門等付近には近づかない等、安全対策には最大限の注意を払ってください。