2021.12.15
ノルウェー 感染拡大防止措置の厳格化(2021年12月15日午前0時~4週間)
●13日、ノルウェー政府は、オミクロン株による感染拡大防止等を目的として、今後のワクチン接種計画、全国的規制措置及び推奨措置を新たに発表しました。特に新規に追加された措置に関しては、本文中の(新規)を中心にご確認ください。
・ワクチン接種計画:1月中旬までに45歳以上のすべての者に追加接種が提供されるよう手配。追加接種の要件を2回目のワクチン接種から少なくとも4.5か月が経過した者とする。
・規制措置: 飲食店・イベントでのアルコール提供の中止、屋内行事におけるマスク着用義務化、遊園地、遊技場等の閉鎖、変異種の種類に区別のない自己隔離義務の導入等。
・推奨措置: 保育園児や小学生による余暇活動に対する参加人数の制限、成人による団体スポーツや余暇活動関連イベントの延期又は中止、保育園及び小中学校への「黄色」レベル、高校及び成人教育機関への「赤色」レベルの導入等。
●なお、今回発表された措置は15日(水)午前0時から4週間適用され、2週間後には新たな評価が行われるとしています。
1 ワクチン接種計画
(1)65歳以上のすべての者及び深刻な病気に罹患するリスクが高い者は、決められたワクチン接種期間内に、可能な限り早く追加接種をすることが特に重要である。また、依然として(2度の)ワクチン接種を完了済みでない者の多くがワクチン接種を受けられるよう努めなければならない。追加接種を推奨されるすべての者を対象とする2回目のワクチン接種と追加接種の間隔は、今般4.5か月に短縮された。
(2)自治体が2回目のワクチン接種から追加接種までの間隔が4.5か月経過した45歳以上のすべての者にワクチンを接種できるよう、ノルウェー公衆保健研究所(FHI)は、クリスマス前に追加のワクチンを供給する。1月中旬までに、45歳以上のすべての者に追加接種の提供がされるべきである。
2 規制措置
(1)行事、集会
・(新規)家で過ごす時間をより多く増やすことを推奨する。これは訪問、懇親会の回数、行事への参加数も制限しなければならないことを意味する。
・(新規)行事参加時は公共交通機関の利用を避けることを推奨する。
・行事については、以下の措置が適用される。
- 公共施設やレンタルスペースでの室内での私的集会は最大20名までとする。
・葬儀・埋葬後の会合は、屋内外とも最大50名までとする。葬式については公的イベントと見なされる(詳細は以下の通り)。
- (新規)固定席のない屋内の公的イベントについては、最大20名まで、固定席のある場合は最大50名までとする。
・行事主催者は、全ての参加者が、生計を共にする者及びこれに相当する近親者以外と1メートルの距離が確保できるようにする。
ただし、次のグループについてはこれを除外する:文化行事出演者やスポーツ行事参加者、幼稚園及び小学校で同じクラスに所属する者等。
・観客全員が固定席に座るイベントでは、主催者が、同列の観客と観客との間に少なくとも1つの空席を配置するよう努める。生計を共にする者は席を空けずに座ることができる。
・(新規)屋外の公的イベント:固定席がない場合最大100名まで、固定席がある場合最大200名までを3グループまでとする(注:最大600名)。
・(新規)行事主催者は、観客を全員固定席に配置できる公的イベントにおいて、各座席に誰が座っているかの全体像を把握する必要がある。
・(新規)屋内外問わず、イベントでのアルコール提供は中止する。
・(新規)屋内行事ではマスク着用を義務づける。
・(新規)キリスト教の宗教行事では、参加者が去った後に新たな参加者を継続的に受け入れることができる。感染状況により厳格な措置の継続が必要な場合、他の宗教の重要行事についても適用される可能性がある。
(2)飲食店
・飲食店は、全ての客が生計を共にする者又はこれに相当する近親者以外との距離を1メートル保たれるようにしなくてはならない。客が到着した際には、座席は少なくとも1メートルの距離を取って配置しておき、生計を共にする者又はこれに相当する近親者の来客の場合は席を近接させることができる。
・(新規)屋内外問わず、アルコールの提供は中止する。
・(新規)飲食店は、客と客との距離が1メートル未満となるような活動(ダンス等)を行ってはならない。
・酒類を販売する飲食店は、すべての客が固定席に着席することを確保しなければならないが、同店舗内での文化イベントにはこれは適用されない。
・飲食店は、同意する客について連絡先を登録する。
・(新規)飲食店は、屋内で20名以上、屋外で50名以上が集まる私的な集会に飲食を供してはならない。私的集会に関する措置は、飲食店には適用されない。飲食店は感染管理に注意を払う必要がある。
(3)感染管理責任事業
・幼稚園、学校、その他の教育機関、職業訓練学校に対し、感染管理の適切な運用を義務付ける。
・(新規)遊園地、遊技場等は閉鎖される。
・(新規)スイミングプール、ウォーターパーク、スパ施設、ホテルのプール及びジムは、以下の場合にのみ営業できる。
- 個別トレーニング(激しいトレーニングの場合は2メートルの距離を保つ)
- 学校の水泳授業、水泳レッスン、水泳トレーニング、主催者のいる競泳競技。
- 個別又は主催者と共に小グループで行われるリハビリ及びトレーニング
- 予約可能で、バスルームが施術の一部であるその他個別治療。
・以下の事業は、感染対策を整えた上で営業しなければならない。図書館、美術館、ビンゴホール、スイミングプール、ウォーターパーク、スパ施設、ホテルのプール、ジム、ショッピングセンター、店舗、見本市、出店等。
・上記は、生計を共にする者又はこれに相当する近親者以外と少なくとも1メートル距離を保つことが可能であり、事業主が良好な衛生、清掃、換気のためのルーティンを導入していることが要件となる。
・図書館、美術館、店舗、ショッピングセンターを除き、同意する客について連絡先を登録する。
・ジムやプール等では、監督者を再度配置する。
(4)マスク
・店舗、ショッピングセンター、飲食店、公共交通機関、タクシー、駅構内エリアで最低1メートルの距離が保てない場合は、マスクの使用が義務づけられる。物理的な仕切りが設置されていない場合に限り、従業員も同様である。
・美容院、スキンケアクリニック、その他一対一の対応となる事業者もマスク着用を義務付ける。
・(新規)屋内イベント、図書館、美術館でもマスクを着用する。
・(新規)飲食店で着席時又は飲食時にはマスク着用義務は適用されない。
・イベント終了後に他の多くの者と共に(クロークで)上着を受け取る際やサッカースタジアムから外に出る際等、人が多く、距離を保つのが難しい場合にマスクを着用することは既に全国的に推奨されている。
(5)在宅勤務
子どもや脆弱なグループの世話等重要で必要なサービスを損なうことなく在宅勤務が可能な場合、雇用主は在宅勤務を採用するよう努めなければならない。
(6)自己隔離
(新規)変異種の種類に関係なく、以下の者は隔離又は自己隔離をしなければならない。
・感染者と生計を共にする者又はこれに相当する近親者:7日後に検査を受けて陰性の場合隔離を終了できる。
・その他の濃厚接触者:3日後に検査を受けて陰性の場合隔離を終了できるが、7日後までは余暇活動を控えるべきである。
3 新たな推奨措置
(1)距離及び社会的接触
・すべての者は、生計を共にする者又はこれに相当する近親者以外の者とは、1メートルの距離を保つべきである。
・1メートルの距離に関する要件は、余暇活動中の保育園児、小学生、未成年及び脆弱なグループに属する者を対象とした仕事に従事する成人には適用されない。
・(新規)深刻な病気に罹患するリスクがあり、ワクチン未接種の者は自分自身を守るべきである。
・自身の世帯に加え、個人宅に10名を超える来客者を迎えるべきではない。クリスマス及び年末年始は最大20名までの来客者を可とするが、来客者の間は1メートルの距離を取るべきである。
・保育園児及び小学生は、上記推奨人数を超える場合でも、自身の班又はクラスの園児及び小学生の訪問を受けることができる。
・濃厚接触の数を減らさなければならないが、孤立はしないこと。
・可能な限り屋外で他人と会うこと。
(2)団体で行う余暇活動
ア 未成年者
・(新規)保育園児や小学生は、サッカーや合唱団の練習などの組織的な余暇活動を行ってもよいが、参加人数を制限することが推奨される。活動が屋内で行われる場合、すべての参加者が学校又は幼稚園の同じ班の同級生でない限り、最大20名までとすべきである。
・(新規)保育園児や小学生は互いにトレーニングや練習をすることは可とするが、さまざまな地域から子どもたちが集まる試合や選手権の開催は推奨しない。
・保育園児や小学生を対象とした屋外スポーツイベントには例外措置が適用される。子どもたちが常に1メートルの距離を保つことができ、すべてのイベントに適用される参加者上限数に関する他の規則を遵守することが可能な場合、屋外スポーツイベントを実行することができる。
・(新規)中学生は放課後余暇活動を行う際には1メートルの距離を保つべきである。このことは、例えば、1メートルの距離を保つのが難しいサッカーやハンドボールをすべきでないことを意味する。
イ 成人
・(新規)屋内・屋外を問わず、さまざまなグループによる団体スポーツや余暇活動に関連するイベントは延期又は中止することを推奨する。
・屋内で行われる成人を対象とした団体スポーツや余暇活動は延期又は中止することを推奨する。
・屋外で行われるトレーニングや成人を対象とした組織的な余暇活動は可能とするが、最大20名までを上限とし、距離を保つことを推奨する。
ウ すべての者
・すべての者が外出し、体を動かすことを推奨する。一方、外出中であっても、互いに十分な距離を保つことが重要である。
・混雑及び密接な接触を避けるような利用ができれば、更衣室を使用することが可能である。更衣室が混雑する場合は、更衣室を通常の使用のために閉鎖しておくことを推奨するが、敷地内の他の場所にトイレ及び洗面台がない場合は更衣室のトイレ及び洗面台を利用できる。
(3)学校、保育園及び学童保育
・(新規)すべての保育園及び小中学校に「黄色」レベルを導入する。自治体が「赤色」レベルへの移行を決定した場合、右は、全国的に決定された「黄色」レベルよりも優先される。
・(新規)すべての高校及び成人教育機関に「赤色」レベルを導入する。
・(新規)小学校と保育園は、「赤色」レベルへの急速な移行に対する準備ができていることを確保しなければならない。
・(新規)大学、単科大学及び専門学校は、できるだけ早期に、講義、技能訓練及び試験をデジタルで行えるよう調整する必要がある。
・保育園児及び小学生を対象とした催しは、必要な数の成人を配置した上で同じクラス、所属又はグループ全体で行うことができる。
(4)職場
・(新規)在宅勤務が可能なすべての者は、在宅勤務をすることとする。
・従業員が脆弱なグループや未成年者に対し必要かつ法的に定められた仕事を実行できない場合には、在宅勤務及びマスク着用の措置は適用されない。
・1メートルの距離を保つことを推奨する。
・人と人との間に物理的障壁を使用できず、距離が保てない場所では、マスク着用を推奨する。
・マスク着用義務は、職場において人と接する場合に適用される。
・生計を共にする者又はこれに相当する近親者以外の者と同じ部屋に長時間滞在する場合は、適切な換気を推奨する。
4 このプレスリリースの詳細は、以下でご確認ください。
在ノルウェー日本国大使館 領事班
電 話: (+47)2201-2900
メール: ryouji@os.mofa.go.jp