2021.11.16
シンガポール)インド、インドネシア、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦へのVaccinated Travel Lane(VTL) の拡大
新型コロナウイルスの発生に関する注意喚起(その70)につきまして、以下のとおりご連絡いたします。
新型コロナウイルスの発生に関する注意喚起(その70)
令和3年11月16日
在シンガポール日本大使館
1 11月15日、シンガポール保健省(MOH)は、安定化フェーズでの調整された緩和の一環として、(ア)「VDS+検査」措置の試験的な運用、(イ)ホーカーやコーヒーショップの同一世帯の5人での利用に向けたVDSの徹底、(ウ)ドミトリー(寮)に住む外国人労働者の行動制限緩和、(エ)水際措置の見直し、Vaccinated Travel Lane (VTL)の拡大(注、日本は変更なし)などについて、以下のとおり公表しました。詳細は以下の保健省(MOH)HPをご確認ください。
https://www.moh.gov.sg/news-highlights/details/extending-vds-enabled-activities-vaccinated-travel-lanes-and-recreation-activities-for-migrant-workers-as-part-of-calibrated-easing-in-stabilisation-phase
(1)2021年11月8日、関係省庁タスクフォース(MTF)は、延長された安定化フェーズの中間レビューの一環として、一部の安全管理措置(SMMs)の緩和を発表しました。ドミトリーに住む外国人労働者のSMMsも同様に、調整された方法で緩和され、コミュニティ・ビジット・プログラムを拡大し、レクリエーションセンター(RCs)への毎日の訪問を許可します。また、ホーカーセンターやコーヒーショップで、ワクチン接種状況に応じた安全管理措置(Vaccination Differentiated Safe Management Measures(VDS))のより厳格な実施を段階的に展開し、管理者と相談しながら、SafeEntryのチェックインを介した後で、同一世帯から最大5人のワクチン接種完了者が一緒に食事をすることができるようにします。
今後数週間のうちに、一部のMICEイベント、ミュージカル、スポーツイベントで、ワクチン接種を完了していることに加えて抗原迅速検査(ART)を行うこと等のより厳しい入場条件とすることでSMMsを緩和する試行的取組を実施します。最後に、インド、インドネシア、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦へVaccinated Travel Lanes(VTL)を拡大することにより、シンガポールを安全な方法で世界の他の地域との接続を復活させていきます。
〈COVID-19と医療の状況〉
(2)先週の対先々週感染者数比率は、約0.8%から1.0%で安定しています。より多くの制限が緩和され、より多くの社会活動が行われているため、比率が上向きに変動することを想定する必要があります。新規感染者数は1日あたり約3,000人で推移していますが、99%近くは軽症または無症状で、大多数は自宅で順調に回復しています。
(3)過去28日間で、酸素吸入が必要な患者の割合は全症例の0.8%で安定しており、集中治療室(ICU)での治療が必要な患者の割合は0.3%でした。ICUの感染者数は依然として多いですが、過去1週間は1日あたり130人近くで安定しています。ICU病床の占有率は約63%です。
〈企業およびコミュニティ向けのVDS対策の状況〉
「VDS +検査」措置の試験的な運用
(4)参加前の検査の追加、つまり「VDS+検査」措置を条件として、ワクチン接種完了者でリスクの比較的低い者が行う活動に対する制限緩和を試験的に導入することを発表しました。検査(PCRまたはART)結果がTraceTogetherに反映されているか、イベント主催者または会場運営者が検査を実施する又は検査の実施を直接またはバーチャルで監理する必要があります。
(5)まずは一部のMICE(会議、インセンティブ、会議、展示会)、スポーツ観戦、ライブパフォーマンスイベントから始め、対象のイベントでは、集客上限とゾーン分けの条件が調整された方法で緩和されます。この試行的取組は、本日、Milken Institute Asia Summit(2021年11月15-16日)から始まり、Bloomberg New Economy Forum(2021年11月16-19日)およびIndustrial Transformation Asia Pacific 2021(2021年11月22-24日)にも適用されます。JJ Linの2日間のチャリティーライブコンサート「After the Rain」(2021年11月27-28日)および今後数か月のONE Championshipの格闘技イベントも含まれます。要件と安全管理措置の詳細は、それぞれのイベント主催者から発表されます。
(6)これらの試行的取組の結果を評価した上で、同様の措置を他のイベントや場面にどのように拡大していくかを決定します。これは、COVID-19レジリエントな国になるために、さらなる活動を安全に再開できるようにするためのより広範な計画の一環です。
〈ホーカーセンターとコーヒーショップにおける場内飲食の制限〉
(7)ホーカーセンターやコーヒーショップにおいてVDSを強化することを以前に発表しました。これは、これらの場所はワクチン未接種者が感染しやすい、マスクを外す場所であるためで、入場前のワクチン接種状況の確認が適切に行われ、ワクチン接種完了者だけが座って食事をすることができるようにすることが重要です。これは、私たちの医療能力、特にICUの占有率に非常に大きな違いをもたらしうるものです。
(8)ただし、これらはVDSの導入と監督がより困難な場所です。国家環境庁(NEA)は、ホーカー協会とタウンカウンシルを指導しているところで、ホーカーセンターの最初のグループは、11月末までに入場管理と(ワクチン接種等状況の)確認のシステムを導入する予定です。これらのホーカーセンターでは、システムが稼働すると、他の飲食店と同じように、同一世帯のワクチン接種完了者が5人のグループで食事をすることができるようになります。その後、残りのホーカーセンターも同様になります。
(9)コーヒーショップについても、シンガポール食品庁(SFA)が同様に運営者に働きかけており、入場を管理し、客の(ワクチン接種等の)状況を確認するシステムを導入するオプションを提供します。それによって同一世帯の5人がグループで食事をすることができるようになります。それ以外の場合は、現行のグループサイズである2人が適用されます。
(10)同一世帯の5人までで食事をする場合の住所の確認のために利用できる資料として、NRICとSingPassだけでなく、政府のデジタルアプリであるmyICAとSGWorkPassも利用できることとします。
〈ドミトリーに住む外国人労働者のためのコミュニティ・ビジット・プログラムのさらなる拡大とレクリエーションセンター訪問の利便性向上について〉
(11) ドミトリーに住む外国人労働者の98%がワクチン接種を完了しており(注1)、COVID-19への耐性が高まっています。また、ブースター接種も良いペースで受けています。ドミトリーでのCOVID-19の感染はここ数週間安定しており、先週PCR検査で陽性となった外国人労働者は1日平均143人でした。また、外国人労働者はワクチン接種の有無にかかわらず、毎週検査を受けなければならないことになっています(注2)。
(注1)世界保健機関(WHO)の緊急使用リスト(WHO EUL)掲載のワクチンを適切な用法で接種し(ワクチンが完全に効果を発揮するための接種後の期間を経ることを含む)、その接種記録のMOHのITシステムへの取り込みを経た場合、ワクチン接種を完了したと見なされます。
(注2)(COVID-19に感染し)回復した労働者を除く。
(12)従って、2021年12月3日から、人材開発省(MOM)は、コミュニティ・ビジット・プログラムの上限を全てのドミトリー居住外国人労働者について週3,000人から、ワクチン接種をしたドミトリー居住外国人労働者について1日3,000人に拡大し、コミュニティ内の任意の場所に、1回の訪問につき8時間まで訪問できるようにするなど、ドミトリー居住の外国人労働者に対する制限をさらに緩和します。ドミトリーから出る前に実施するイベント前ART検査などの必要な安全措置は更なる追加予防策として継続されます。
(13)外国人労働者がよりRCを利用しやすいようにします。毎日RCを利用することができ、1回の利用は8時間まで延長することができるようにします。これは、現在の週3回の上限を超えて利用できるようになるものです。ワクチン接種を完了していない外国人労働者は、RCへ入場する際には、事前にART検査を受ける必要があります。
(14)12月中旬からは、RCへのアクセスをさらに増やし、外国人労働者の希望するRCを利用できるようにします。MOMはRCの運営者と協力して、映画の上映やスポーツの試合など、RCでの活動の種類を増やし、大人数での利用を可能とするプロセスを導入していきます。詳細はAnnex A をご参照ください。
Annex A :https://www.moh.gov.sg/docs/librariesprovider5/pressroom/press-releases/annex-a861e90f8b43f4c50b6b170fdf047f947.pdf
〈購入しやすい新たなART自己検査キットの使用承認〉
(15)保健省(MOH)と保健科学庁(HSA)は、科学技術研究庁(A*STAR)のDiagnostic Development Hub(DxD)や医療機関の協力を得て、承認検査キットの安全性と品質を確保しつつ、価格を下げていくための取組として、より高品質で手頃な価格の自己検査キットの調達のため積極的に取り組んできました。
(16)この一環として、2021年11月8日、HSAはパンデミック・スペシャル・アクセス・ルート(PSAR)制度に基づき、自己検査用のFlowflex ARTキットを承認しました。承認されたARTキットはこれで9つになり、さらに2つのARTキットもPSAR登録手続を受けることになっています。これらのキットの価格は、現在のARTキットの価格を大幅に下回るものになると考えています。
〈水際措置の継続的な更新〉
国・地域カテゴリーの見直し
(17)各国・地域におけるCOVID-19の状況に関する定期的な評価と水際措置の見直しの一環として、カテゴリー別の国・地域リストを更新しました。詳細はAnnex B のとおりです。これらは2021年11月18日23時59分以降の到着から有効となります。
Annex B : https://www.moh.gov.sg/docs/librariesprovider5/pressroom/press-releases/annex-b40e4bead9227497cb48942041991d031.pdf
〈インド、インドネシア、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦へのVaccinated Travel Lane(VTL)の拡大〉
(18)これまでに、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、韓国、スペイン、スイス、英国、米国との間でVTLを開始しており、2021年11月29日からはマレーシア、フィンランド、スウェーデンとの間でVTLを開始する予定です。VTLを利用する渡航者は、到着時に隔離(Stay-Home Notice(SHN))の対象とはなりません。その代わりに、出発前2日以内に受けた出発前検査で陰性であることを証明し、到着後にPCR検査を受けることが求められます。
(19)インド、インドネシアとは2021年11月29日から、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)とは2021年12月6日からVTLを開始する予定です。短期滞在者および長期滞在パス所持者向けのワクチントラベルパス(VTP)の申請は、インドとインドネシアからの渡航者は2021年11月22日から、カタール、サウジアラビア、UAEからの渡航者は11月29日から開始されます。ワクチン接種を完了しているシンガポール国籍者および永住権保持者のシンガポールへの帰国には、VTLの利用やVTPの申請は必要ありません。シンガポールからこれらのVTL対象国・地域への渡航を予定されている方は、渡航先の一般的な入国要件について確認をしてください。
(20)本件詳細については、シンガポール民間航空局が別途案内します。
〈COVID-19レジリエントなシンガポールに向けての着実な歩み〉
(21)安全な再開に向けて段階的な対策を引き続き進めていくためにも、社会的責任を果たし、VDSやSMMの遵守することなど、皆さまの継続的な努力とご協力をお願いいたします。定期的に体調をチェックし、必要な健康管理を行ってください。また、ワクチン接種やブースター接種を勧められた場合は、積極的に接種を受けてください。そうすることで、限られた医療資源を必要としている人に効果的に提供することができ、COVID-19に強い国への道が開けるのです。
2 シンガポール保健省(MOH)は、シンガポール国内における感染者数及び予防接種状況等関連情報を以下の保健省HPで公表しています。
(保健省HP) https://www.moh.gov.sg/
3 シンガポール国外でワクチンを接種して新規に入国する就労パス保持者(Employment Pass、S Pass、Dependant’s Pass)及び学生パス保持者(Student’s Pass及び同行者)については、Stay Home Notice終了後2週間以内にワクチン接種状況確認手続(抗体検査を含む)を行うことが義務づけられています。手続は一部日系クリニックも含む保健省登録のクリニックで受付けています。詳細は次のURLをご参照ください。
https://www.sg.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00355.html
4 日本帰国時には、検疫所へ「出国前72時間以内の検査証明書」の提示が必要です。提示できない場合、検疫法に基づき、日本への上陸が認められないことになります。
検査証明書は、シンガポールの認定クリニックにより交付されるdigital PDT certificate(Memo on Real Time RT-PCR Swab Test Result)を印刷したものを提示いただくことで足り、必ずしも日本の「所定のフォーマット」の使用の必要はありません(シンガポールの認定クリニック発行のdigital PDT certificate(Memo on Real Time RT-PCR Swab Test Result))であれば、性別、医療機関住所の記載及び医療機関の印影がなくてもかまいません)。シンガポールにおける検査方法は https://safetravel.ica.gov.sg/departing/overview (シンガポール政府サイト)をご参照ください。
また、空港の制限エリア内において、ビデオ通話及び位置確認アプリのインストール並びに誓約書に記載された連絡先の確認が行われます。
有効なワクチン接種証明書類を検疫に提出する方は、入国後14日間の待機期間の一部が短縮されます。
詳細は次のURLをご参照ください。
https://www.sg.emb-japan.go.jp/itpr_ja/keneki_0108.html
5 日本政府は、「水際対策強化に係る新たな措置(19)」に基づき、受入責任者(入国者を雇用する又は入国者を事業・興行のために招聘する企業・団体等)が業所管省庁(当該企業・団体等を所管する省庁)から事前に審査を受け、受入責任者が行動管理等に責任を持つことを前提に、「入国・帰国後14日間の自宅等待機期間内の行動制限の緩和措置」及び「外国人の新規入国制限の緩和措置」を実施することとなりました。
詳細は次のURLをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00318.html
6 日本国政府は、8月1日(日本時間)から在留先でのワクチン接種に懸念等を有する海外在留邦人等を対象とした新型コロナワクチン接種事業のインターネット予約受付を開始しています。本事業での接種を希望される方は、以下の外務省海外安全HPに掲載されている特設サイトを通じて事前の予約をお願いします。
(海外安全HP) https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/vaccine.html
7 日本国警察庁は、日本の運転免許証の更新について、海外に滞在されている皆様が活用可能な手続きを一覧で公表しています。
(警察庁HP「海外滞在者の自動車運転免許証の更新等に係る特例について」)
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/menkyo/kaigai_tokurei.html
8 航空会社各社は、新型コロナウイルスの発生により、路線の減便等の措置を実施しています。詳細は各社HPを確認下さい。
(日本航空HP)
https://www.jal.co.jp/jp/ja/info/2020/other/flysafe/flights-service/#inter
(全日空HP)
https://www.anahd.co.jp/ja/jp/topics/notice200206/#2
(シンガポール航空HP)
https://www.singaporeair.com/en_UK/sg/media-centre/news-alert/?id=k88gnin9
(シンガポール・エアライングループにおけるチャンギ空港におけるトランジット対象地域も同HPを御参照下さい。)
9 外務省海外安全ホームページ、厚生労働省ホームページ、シンガポール保健省ホームページなどの最新情報を収集し引き続き感染予防に努めて下さい。
●首相官邸ホームページ
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html
●外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
●法務省ホームページ
http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/20200131comment.html
●厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
●厚生労働省検疫所ホームページ
https://www.forth.go.jp/news/20200129.html
●シンガポール保健省(MOHホームページ)
https://www.moh.gov.sg/
(参考)シンガポール政府はWhatsAppの専用チャンネルを設け情報を提供しています。(チャンネル登録: https://go.gov.sg/whatsapp )
在シンガポール日本国大使館
TEL:6235-8855
FAX:6733-5612
E-mail : ryoji@sn.mofa.go.jp
http://www.sg.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html