2020.10.01
ヨルダン 新たな入国規制(2020年9月30日~2週間)
●防衛令17号が発出され、公衆衛生措置に違反する者に対し最大3年の禁固刑及び3,000JDの罰金が科されることとなりました。
●10月1日(木)から、一定の条件の下、モスク・教会・レストランが再開されます。ただし、レストランについては、入店前にアプリ「アマーン」をダウンロードしている等の条件が課されています。
●学校への登校に関し、現行のシフト制が更に2週間継続されます。
●入国規制にかかる国別リストが更新されると共に、新たな入国規制として、9月30日から2週間(注:9月29日から10月15日までの期間との情報もあり)は、グリーン・イエロー国からの渡航者は7日間の自宅隔離、レッド国からの渡航者は14日間の自宅隔離に服することとなります。
●新規感染者数につき、9月27日は431名(市中感染者425名)、28日は734名(市中感染者721名)、29日は823名(市中感染者820名)、30日は1776名(市中感染者1765名)で、累計の感染者数は11,825名となりました。
1 30日、アダーイレ・メディア担当相等は記者会見を行い、新型コロナウイルス対策措置・入国規制等につき、以下のとおり発表しました。
(1)アダーイレ・メディア担当相
ア ラザーズ首相は防衛令17号を新たに発出し、防衛令8号及び16号に規定の公衆衛生措置に違反した者に科せられる罰則を次のとおり修正した。なお、これはその他の法令で規定する更に厳しい罰則が科せられることを妨げるものではない。
(ア)初犯:500JD以上1,000JD以下の罰金
(イ)再犯:1年以下の禁固刑若しくは1,000JD以上3,000JD以下の罰金又はその両方
イ 公衆衛生措置に違反する形で集会を開いた者は、以下のとおり罰則が科せられる。
(ア)初犯:1,000JD以上3,000JD以下
(イ)再犯:3か月以上1年以下の禁固刑若しくは2,000JD以上3,000JD以下の罰金又はその両方
ウ 専門の機関の活動を害する目的で正確でないPCR検査結果を提示した者は、以下のとおり罰則が科せられる。
1年以下の禁固刑若しくは3,000JDの罰金又はその両方
エ 感染状況の悪化に伴い、入国規制を変更し、レッド国からの入国者については、自宅隔離を7日から14日に延長する。また、隔離7日目及び14日目にPCR検査を実施する。新たなカテゴリー別リストについては、9月30日から適用され、2週間有効となる。
オ 今後1週間は、感染者数増に鑑み、「自宅隔離」が感染者及び感染が疑われる者に対処するに際しての主要な手段となる。現在、自宅隔離者の追跡のための実際の措置やデジタル・インフラの見直しが行われている。
カ 現在、社会的感染拡大のフェーズにあり、感染予防を行うことは、倫理的・人道的義務である。
キ 我々の対処能力は有限であり、また、様々なセクターを開いておくことも無条件に維持できるものではない。経済活動・購買活動の継続や礼拝の場へ行くことを希望する者全てが、マスク着用、社会的距離の確保、消毒等を実行しなければならない。
ク 皆が責任をもって予防に取り組むことができない場合には、医療機関が対処しきれない危険な感染拡大の加速があり得る。その場合には、社会全体を守るために、誰もが望まない再度の包括的外出禁止措置をとらなければならないかもしれない。
(2)ハラーイレ・ワクフ・イスラム聖地相
ア 10月1日の夜明けから、必要な公衆衛生措置をとった上で、金曜の集団礼拝を含め、モスクが再開される。
イ 感染者が出た地区では、その感染者の快復までの間、モスクが閉鎖される。
(3)アタッラー教会長評議会議長
ア 10月1日から教会は再開される。感染者が確認された教会は閉鎖される。
イ 葬儀への出席者は、20人以下に制限される。
(4)ヌアイミー教育相
ア 10月4日以降、現行の幼稚園から第3学年までの生徒及び第12学年(中等教育課程第2学年)の登校については、更に2週間、10月16日まで、シフト制の下で基礎的な内容に集中しつつ継続される。これらの生徒は2グループに分けられ、一方は週に3日出席し2日遠隔授業、もう一方は週に2日出席し3日遠隔授業とする。対面授業の日数は1週目と2週目で入れ替える。
イ また、子供の授業出席について、対面か遠隔かについては、引き続き保護者に判断が委ねられる。
ウ 同様に、第4学年から第11学年(中等教育課程第1学年)までの生徒の遠隔授業も、10月16日まで更に2週間継続される。
エ 教育省は、学校の公衆衛生措置への遵守状況を引き続き監督する。
(5)トーク高等教育・科学研究相
20/21年第1学期の大学における授業に関して、以下を発表する。
ア 学部課程については、必修・選択授業の双方を遠隔授業とする。
イ ただし、遠隔授業で実施することができない、実験等のキャンパスの設備を用いることが必要な授業については、公衆衛生措置をとった上で、キャンパスで行われる。
ウ 全ての試験はキャンパスで行われるが、予防措置がとられ、また、一度に多くの人数がキャンパスに入らないよう時間をずらして実施される。なお、評価に特別な措置が必要な専門科目を除いて、中間試験及び期末試験が筆記形式のみで行うべく、大学側に必要な措置を要請している。
エ 医学部・歯学部については、全ての授業がキャンパスで行われる。
オ 大学院の授業は、キャンパスでの授業が50%を超えないとの条件の下、対面・遠隔混合形式で行われる。
(6)シュウェイカ観光・遺跡相
ア 閣議により、10月1日から全てのレストランにおける店内での食事が解禁されることが決定された。これは、必要な追加的公衆衛生措置の実施を誓約し、それを守ることが条件となる。店内での食事の提供のためには、レストラン等は、指定のウェブサイトから必要な申請と誓約を行い、承認を得なければならない。
イ 上記誓約の内容は、以下のとおり。
(ア)受入客数を収容人数の50%以下とする。
(イ)社会的距離をとり、店内の床には、安全な距離を示すことができるものを貼る。
(ウ)1テーブルの予約人数は最大10人までとする。
(エ)パーティは行わない。
(オ)公衆衛生措置担当を設置し、店員の体温計測を実施する。
(カ)店員全員にPCR検査を実施する。
(キ)マスクを着用していない者の入店を拒否する。また、席を離れる際にはマスクを着用させる。
(ク)消毒液を設置する。
(ケ)店員にはアプリ「アマーン」をダウンロードさせる。また、利用客には、入店を認める前に「アマーン」のダウンロードを確認する。
2 29日、政府は、以下のとおり入国規制に関するリストを更新すると共に、規制を変更すると発表しました(注:日本はこれまでグリーン国との扱いでしたが、新たなリストでのカテゴリーは現時点では明らかになっていません。トランジットの場合は、出発国に加えて、経由地も基準になります。)。
(1)グリーン国:アルジェリア、オーストリア、カナダ、キプロス、デンマーク、ドイツ、ギリシャ、香港、ハンガリー、イタリア、リトアニア、マレーシア、ポーランド、タイ、チュニジア、トルコ
(2)イエロー国:マルタ、モロッコ、オランダ、サウジ、スイス、UAE、英国、エジプト、スーダン、シリア、イエメン
(3)レッド国:バーレーン、チェコ、ベルギー、フランス、イラク、イスラエル、クウェート、レバノン、リビア、オマーン、カタール、ルーマニア、ロシア、スペイン、ウクライナ、米国
(4)渡航者は、渡航前5日以内のPCR検査陰性証明書を持参する必要がある。また、到着時にもPCR検査を受ける。
(5)グリーン及びイエロー国からの渡航者は1週間の自宅隔離に服し、レッド国からの渡航者は14日間の自宅隔離に服する。
(6)新たなリストは9月29日から10月15日まで有効。
3 29日、労働・生産・供給チェーン持続委員会は、感染状況に鑑み、バルカ県のバカア・キャンプ及びザルカ県のペトラーウィ地区並びにニュー・ザルカの一部を隔離し、包括的外出禁止令を敷くと発表しました。この措置は10月1日午前6時から1週間行われます。また、この措置が延長されるかは後日決定されるとのことです。
4 ヨルダン国内感染状況
ヨルダン保健省は感染者数を次のとおり発表しました。
(1)新規感染者数につき、9月27日は431名(市中感染者425名)、28日は734名(市中感染者721名)、29日は823名(市中感染者820名)、30日は1776名(市中感染者1765名)で、累計の感染者数は11,825名となったと発表しました。内訳は次のとおり。
ア 27日:計431名
281名:アンマンで確認された感染者
144名:アジュルーン(23)、イルビド(11)、カラク(7)、ザルカ(24)、ジェラシュ(16)、バルカ(50)、マアーン(12)、マフラク(1)で確認された感染者
6名:国外からの帰国者、渡航者
イ 28日:計734名
593名:アンマンで確認された感染者
128名:アジュルーン(16)、カラク(10)、ザルカ(52)、ジェラシュ(2)、バルカ(22)、マダバ(3)、マアーン(12)、マフラク(11)で確認された感染者
13名:国外からの帰国者等
ウ 29日:計823名
476名:アンマンで確認された感染者
344名:アカバ(2)、アジュルーン(1)、イルビド(24)、カラク(14)、ザルカ(221)、ジェラシュ(13)、バルカ(46)、マアーン(1)、マダバ(2)、マフラク(20)で確認された感染者
3名:国外からの帰国者等
エ 30日:計1776名
745名:アンマンで確認された感染者
1020名:アカバ(5)、アジュルーン(19)、イルビド(23)、カラク(43)、ザルカ(740)、ジェラシュ(3)、タフィーラ(1)バルカ(67)、マアーン(78)、マダバ(40)、マフラク(1)、で確認された感染者
11名:陸路国境で感染が確認されたヨルダン人トラック運転手
(2)治療者数は、9月27日は96名、28日は137名、29日は137名、30日は130名。
(3)死者数は、9月27日は2名、28日は6名、29日は6名、30日は4名で計61名
(4)PCR検査件数は、9月27日は15,384件、28日は16,453件、29日は16,851件、30日は16,621を実施、総検査数は1,220,822件。
本情報は、当局が公式に発表した最新情報等を中心に掲載しており、今後変更があり次第連絡いたします。
夜間外出禁止令は、深夜1時(経済活動は深夜12時まで)から午前6時までとなります。これを遵守して頂くようお願い致します。
-新型コロナウイルス感染症の予防法について-
まずは、一般的な感染症対策や健康管理を心がけてください。
具体的には、石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒などを行い、できる限り混雑した場所を避けてください。また、十分な睡眠をとっていただくことも重要です。
さらに、人込みの多い場所は避けるとともに、屋内でお互いの距離が十分に確保できない状況で一定時間を過ごす際はご注意下さい。
外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
外務省海外安全ホームページ 新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域の行動制限)
https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html
外務省 海外安全ホームページ 医療・健康関連情報
https://www.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/index.html
厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
ヨルダン保健省 Hotline 06-5004545 / Corona Virus Free Line 111 https://www.moh.gov.jo/
ヨルダン保健省 新型コロナウイルス関連ページ(アラビア語)
https://corona.moh.gov.jo/ar
在ヨルダン日本国大使館
領事・警備班:担当 入江 及び 田口
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FAX:962-6-5931006
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