海外

2015.05.25

インドネシア:ラマダン(断食月)期間中の注意喚起

平成27年5月25日
在インドネシア日本国大使館


1.ラマダン(断食月)及びレバラン(断食明け大祭)について
(1)今年は6月18日(木)頃よりイスラム暦のラマダンに入る予定です(正式には宗教省が通知)。例年通り,イスラム教徒にとり神聖な断食月期間中は,普段以上にイスラム教徒の習慣に配慮し,周りの人の感情を害さないよう自らの言動には十分注意してください。
(2)レバラン休日は,7月17日(金)及び18日(土)(これに加え,インドネシア政府による休暇奨励日は7月16日(木)及び20日(月)から21日(火))の予定で、日本大使館は7月16日(木)から21日(火)が休館となります。インドネシア人の中には更に前後1週間程度休暇を取り,帰省する人も多く,大型連休となります。このため,特にレバラン前後は,多数の人々が国内外を移動するため,通常以上の大渋滞やフェリー,鉄道,航空便等公共輸送機関の混雑等が見込まれます。一般犯罪も増加する傾向にありますので,安全にはくれぐれもご注意ください。
(3)また,インドネシア国外への旅行を予定されている方は,旅券の有効期間が満了日まで6ヶ月以上あるか,再入国許可の有効期限は切れていないか等を確認の上,手続きが必要な場合には通常より早めに申請されることをお勧めします。
(4)レバランに先立ち,私的使用人を含めた被雇用者に対して,レバラン手当(ボーナス)を支給する習慣があります。一般的に,レバラン前は諸物価が上昇することから,レバラン開始の2〜4週間前に支給することが望ましいようです。なお,私的使用人も1週間から10日間程度のレバラン休暇を取るのが一般的です。
(5)レバラン前における公務員による検査等
 過去の事例をみると,この時期,警察官や入管職員による調査・検問等で金銭を要求される等の事例が増加する傾向がみられます。
(過去事例1)入管職員による旅券及び身分証確認
入管職員による日本人を含む外国人に対する滞在許可等の調査(主に旅券やKITASなどのID原本の提示を求められ,旅券の有効期限,滞在許可期限,登録住所,会社役職などについて不正などがないか調査するもの。)が行われており,その際,旅券の没収や金員の要求などの事案が発生。
(過去事例2)警官による検問等
 旅行者や出張者が空港へ向かうタクシー乗車中,警察の指示で停車させられ,KITASなどのID提示を求められ,旅券を提示しつつ短期滞在者なのでIDは所持してないと説明するも,IDの提示がなければ違法であるとして金員を要求。航空機チェックイン時間などの時間的制約を見越して支払うまでしつこく金員を要求してくる。
(過去事例3)空港入管職員や税関職員による罰金の不当な徴収
(i)入国の際,入管職員から入国印を押されず,そのまま入国し,出国の際にトラブルになる事案が発生。多くは金員を要求される。
(ii)入国の際に,ホテル予約票や帰国フライト予約票の提示を求められ,提示出来ずに金員を要求された。
(iii)入国する際,荷物の中に課税対象品があるとして税金の支払いを要求され,支払いは荷物ポーターを通して行わせた。
<入管及び警察による調査,検問への対策・注意事項>
 多くの場合は適法な調査,検問であり,拒むことは困難です。他方,場合によっては身分を詐称している者が行っている可能性等も排除できないことから,身体の安全確保及び被害抑制の観点から以下のような対策などが考えられます。ただし,相手が偽入管職員や偽警察官の場合,武装している可能性もあることから,身の安全を考慮して,決して抗戦的な態度はとらないようご注意下さい。
(1)入管職員や警察から調査・検問された際,担当係官の氏名,担当部署や白バイ・パトカーの車番などを確認する。
(2)空港出入国の際,旅券への出入国印の押印の有無を確認する。また,事前に旅券の残存有効期限,査証ページ数,滞在許可の残存有効期限などを確認しておく。
(3)空港において入管や税関職員による金員要求に対しては,領収書の発行を要求し,担当係官の氏名や部署などを確認する。


2.ラマダン中の注意事項
 断食の目的;ムスリム(イスラム教徒)の5つの義務「五行」のひとつ。
(1)期間及び断食時間
6月18日(木)頃から7月16日(木)頃の日没まで(予定)
夜明けの礼拝前から日没直後の礼拝(場所により時刻は異なりますが,ジャカルタでは午前4時30分前後から午後6時前後まで。)
(2)配慮
○お互いに相手の宗教に敬意を払うという気持ちが大切です。
○周囲のインドネシア人の多くがイスラム教徒の5つの義務「五行」のひとつ,断食(プアサ)を行いますので,非イスラム教徒も断食中のイスラム教徒の面前での飲食・喫煙を控えるのが礼儀とされています。目につく形で日中に飲食する場合は,一言断る程度の配慮が必要です。
○仕事は平常どおりにするのが義務とされており,必要以上に遠慮することはありません。
○病人や妊婦・出産後・生理中の女性,旅行中などは断食を行わなくても構わないとされています。
○当地での生活ペースが大きく変わることになりますが,イスラム教徒にとっては通常月とは異なる期間であることに十分留意し,周囲の人,特に部下や使用人,その他立場の弱い人に多少の不行き届き等があっても,いつも以上に寛容の態度で臨むことが必要です。
(3)注意事項
○ラマダン期間中は,クラブ・ディスコ・マッサージ・カラオケ店等の営業が禁止または営業時間短縮となり,外国人等でも警察の取り締まりの対象となりますので,こうした娯楽施設等に出入りする際には特に十分な注意が必要です。
○レバランには一般家庭において,新しい洋服の購入,帰省等の支度等で出費がかさむ上,物価も上昇する傾向にあり,例年レバランが近づくにつれて強盗・窃盗などの一般犯罪が増加する傾向にありますので,こういった犯罪に巻き込まれないように普段以上に周囲を警戒するなど注意が必要です。
○ラマダン期間中やレバランでは警察による街頭での身分証明書の確認・手荷物検査等が厳重に行われる傾向にありますので,身分証明書類を常に携行するように心がけて下さい。
○家人が不在となる際は,「アパートスタッフなど住居関係者に対して,いかなる理由があっても第三者を勝手に部屋に立ち入らせないよう依頼しておく」,「現金や貴重品は目につくところに置かない」,「玄関,窓ガラス等各部屋の施錠を確実に行う」といった事に注意して下さい。
在インドネシア日本国大使館領事部
TEL 021-3192-4308
FAX 021- 315-7156
○大使館ホームページ: http://www.id.emb-japan.go.jp/index_jp.html 
○大使館閉館中の緊急連絡(24時間対応) 
021―3192-4308(代表)
(続けて、①(日本語選択)のあと②(緊急の要件)をプッシュしてください。)
大使館メールアドレス: support-japan100@dj.mofa.go.jp
○外務省 海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp

 
 
 

 

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