2020.08.15
デンマーク 国内の公共交通機関でのマスク着用義務化(2020年8月22日~)
【ポイント】
・8月22日(土)から、デンマーク国内の公共交通機関でのマスク着用義務化
・今後の感染防止対策の実施は地方自治体ごとの判断で行う(例:学校閉鎖等)
・社会再開の第4段階の実施は10月31日まで延期し、ナイトクラブ・ディスコなどは引き続き10月31日まで閉鎖
・飲食店は23時以降に新たな客が入店しない限り、2時まで営業可能
・100人を超える集会禁止は10月31日まで延長
・500人を超える集会(大規模行事)禁止は10月31日まで延長
・屋外の葬儀と埋葬は200人を超える集会禁止の対象とする
・入国制限緩和対象国からデンマークへ旅行目的で入国する際の6日間の宿泊条件を廃止
8月15日、フレデリクセン首相は社会再開の次の段階に関する政党間合意に関する記者会見を開き、22日から全国での公共交通機関利用時のマスク着用の義務化、地方ごとの感染防止対策の実施などについて発表しました。
1 フレデリクセン首相会見の要旨
15日のフレデリクセン首相の会見概要は以下のとおりです。
(1)公共交通機関でのマスク着用義務化
・22日(土)から、全国の公共交通機関(以下注参照)でのマスク着用を義務化(対象12歳以上。妊婦や、持病などの特別な事情のある人は除く)。着用義務は混雑する時間帯だけでなく24時間適用される。
(注)電車、バス、地下鉄、フェリー、タクシー、駅構内
・マスク着用を必要とするすべての人が購入できるよう、十分な数のマスクを確保している。
・今後、状況に応じて、ショッピングセンターやスーパーマーケット、診療所の待合室等でもマスクの着用を義務付ける可能性がある。
(2)地方ごとの感染防止対策の実施
・効果的な感染症防止対策に取り組むために地方レベルでの措置を強化する。これまでは、全国一斉に学校閉鎖等の措置を行ってきたが、今後は地方ごとの感染状況に応じて、市(kommune)または地域(Rigion)ごとに対策を取れるようにする。ローカル・ニュースによく耳を傾け、自分の居住する地方自治体の規則の変更などに気をつけてほしい。
・取り組みは地方ごとに異なるものとなりうるが、検査、感染経路の追跡、自己隔離の3つが引きつづき重要である。場合によっては、自治体レベルの閉鎖が必要になることもありうる。
・多くの非西洋出身マイノリティーグループで感染クラスターが起きており、注意喚起のために当局が人種グループに言及することは必要な措置である。
(3)ナイトクラブの規制継続
・ナイトクラブなどの再開は時期尚早である。また夏の間、距離を取ることを忘れている人が多くみられるが、今一度保健衛生上の勧告を思い起こす必要がある。
・コロナに起因するデンマーク経済の危機的状況は続いているが、政府の一連の経済パッケージなどの経済対策は一定の効果を示している。
2 再開の次の段階に関する政党間合意
8月14日、法務省はコントロールされた再開の次の段階に関する政府と国会の全政党による合意を発表しました。同合意に関して日常生活に係る主な規制内容は以下のとおりです、また、今後当館HPに同合意の仮訳を掲載する予定です。
(法務省プレスリリース・デンマーク語)
https://www.justitsministeriet.dk/nyt-og-presse/pressemeddelelser/2020/aftale-om-naeste-fase-af-kontrolleret-genaabning
・感染拡大が地方レベルで抑制されることを確保する観点から、マスク着用、在宅勤務、社会活動の閉鎖等の地方レベルでの措置を取ることが必要となる。
・地方レベルの措置をとるための多くの基準の一つは、最近7日間の人口10万人あたり新規感染例が20以上であること。
・ナイトクラブ、ディスコおよび同様の施設は引き続き10月31日まで閉鎖
・レストラン、バー、カフェなどの営業時間の許可は、23時以降に新たな客が入店しない限り、2時まで営業可能となる。
・100人を超える集会禁止は10月31日まで延長される。
・500人を超える集会(大規模行事)禁止は10月31日まで延長(各種要件の下サッカーのスーパーリーグなどは500人以上でも開かれている)。
・スポーツ・音楽施設、プロ・スポーツ、草の根スポーツ、文化イベント、劇場、コンサート、映画、テレビ番組制作、会議や見本市等の更なる再開を、保健衛生的に適切に行うことができるかどうかを検討する。
・屋外の葬儀と埋葬は200人を超える集会禁止の対象となる。
また、同合意に関し、ヘケロップ法務大臣は次のとおりコメントしています。
・全政党は、残念ながら、(8月に予定されていた社会封鎖の緩和の)第4段階の再開を実施する時期ではないことで一致した。しかし我々は、制限を緩和できる部分があることについても一致した。
・(入国制限緩和対象となっている国からの観光客の入国条件である)6日間の(宿泊)ルールを廃止する。
3 感染者数
8月14日(金)14時発表の8時時点のデンマークの感染者数は以下のとおりです。(国立血清学研究所発表に基づく。)
感染者数 合計 15,755名(前日比+192名)
死亡者数 合計 621名(前日比+0)
治癒者数 合計 13,455名(前日比+85名)
デンマーク 15,379名(前日比+165)(死亡者621名,入院者14人,治癒者数13,216名,検査人数累計1,357,855名)
フェロー諸島 362名(前日比+27)(死亡者0名、治癒者数225名,検査人数累計65,948名)
グリーンランド 14名(前日比+0)(死亡者0名、治癒者数14名,検査人数累計6,275名)
<デンマークの入国制限>
○デンマークの現在の入国制限に関しては,デンマーク・コロナポータルサイト及び当館HP等でご確認ください。
(デンマーク・コロナポータルサイト:デンマーク語)https://politi.dk/coronavirus-i-danmark/rejser/rejser-ind-i-danmark
(同:英語)https://politi.dk/en/coronavirus-in-denmark/travelling-in-or-out-of-denmark
(在デンマーク日本国大使館HP)
https://www.dk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/taizai-covid19.html#denmarku_2
○現在,日本外務省はデンマークに対して感染症危険情報「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」を発出しています。また,デンマークから日本に帰国した場合は,帰国後の検疫や2週間の待機などが要請されますので,ご留意ください。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_164.html#ad-image-0
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html#Q1
<当館からのお願い>
●現在,当館では感染症予防対策の一環として,領事待合室に1度に入室できる方の数を2名(家族連れなどで2名を超える場合は1グループごと)と制限しております。係員が順番に案内いたしますので,ご協力よろしくお願いします。
●在留届を提出されている方で,日本に帰国(一時帰国を除く)された方は,「帰国者全員の氏名,帰国日」をご記入の上,当館領事班 ryoji.han@ch.mofa.go.jp までメールでお知らせください。
詳しくは下記当館ホームページをご確認ください。
https://www.dk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/taizai-zairyu.html
●在留邦人の方でコロナウイルスへの感染が確認された方や隔離措置を受けた方,入院された方は当館までご連絡ください。
【連絡先】
在デンマーク日本国大使館領事部
電 話:3311-3344 (閉館時はまず緊急電話対応業者につながります)
メールアドレス:ryoji.han@ch.mofa.go.jp