2016.08.26
香港における初のジカウイルス輸入症例の確認について
在香港日本国総領事館
2016年8月26日
1 25日、香港政府は、香港における初めてのジカウイルス感染者の確認事例の発生について、プレスリリースを発出したところ、概要は以下のとおりです。
(1)香港政府・衛生防護センターは、ジカウイルス感染の初めての輸入症例を確認し、調査を進めている。また、公衆に対し、旅行中の蚊対策や安全な性行為、また妊娠中や妊娠予定者についての流行地域への渡航等について注意喚起を行っている。
(2)今般の感染者は38歳女性。今月20日から関節の痛みや目の充血を発症。発熱はなし。23日、個人病院の外来に訪れたが入院は必要とされなかった。
(3)今夕、衛生防護センターによる感染者の血液及び尿検査の結果、ジカウイルスに対する陽性反応が確認された。現在は、ユナイテッドクリスチャン(United Christian)病院に隔離されており、感染者の状態は安定している。
(4)感染者は8月6日から20日までカリブ海のサン・バルテルミー(Saint Barthelemy)島を訪れ、22日に香港に帰国。感染者はカリブ海地域に訪問中に蚊に刺された覚えがあるとのこと。なお、旅行の同行者は症状が出ていない。
2 ジカウイルス感染症には有効なワクチンもなく、蚊に刺されないようにすることが唯一の予防方法です。これらの感染症の発生地域に旅行を予定されている方は、次の点に十分注意の上、感染予防に努めてください。また、症状の有無にかかわらず、帰国後少なくとも2週間程度は昆虫忌避剤を使用し、蚊に刺されないための対策を行ってください。
● 外出する際には長袖シャツ・長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくし、肌の露出した部分や衣服に昆虫忌避剤(虫除けスプレー等)を2~3時間おきに塗布する。昆虫忌避剤は、ディート(DEET)やイカリジン等の有効成分のうちの1つを含むものを、商品毎の用法・用量や使用上の注意を守って適切に使用する。一般的に、有効成分の濃度が高いほど、蚊の吸血に対する効果が長く持続すると言われている。
● 室内においても、電気蚊取り器、蚊取り線香や殺虫剤、蚊帳(かや)等を効果的に使用する。
● 規則正しい生活と十分な睡眠、栄養をとることで抵抗力をつける。
● 軽度の発熱や頭痛、関節痛や結膜炎、発疹等が現れた場合には、ジカウイルス感染症を疑って、直ちに専門医師の診断を受ける。
● 蚊の繁殖を防ぐために、タイヤ、バケツ、おもちゃ、ペットの餌皿等を屋外放置しない、植木の水受け等には砂を入れるなどの対策をとる。
(参考情報)
○ 厚生労働省HP(ジカウイルス感染症について) http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html
○ 世界保健機関(WHO):Microcephaly/Zika virus(英文) http://www.who.int/emergencies/zika-virus/en/
(問い合わせ窓口)
○ 外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省関連課室連絡先)
○ 外務省領事局政策課(海外医療情報) 電話:(代表)03-3580-3311(内線)5367
○ 外務省 海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp/
(携帯版) http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp
○ 香港衛生署衛生防護センター http://www.chp.gov.hk/tc/cindex.html
○ 澳門政府衛生局 http://www.ssm.gov.mo/portal/