海外

2021.06.20

タイ 非常事態令第9条に基づく決定事項(第24号)の発出

・6月18日、タイ政府は、感染状況に応じたゾーン分けの変更を行うと共に、防疫措置の一部緩和を含む「非常事態令第9条に基づく決定事項(第24号)」を発出しました。
・これにより、バンコク都においては、午後11時までの店内飲食が可能になります(但し、着席可能な人数は本来の50%以下に制限されており、また店舗でのアルコール飲料の消費は禁止されています)。
・本措置は、6月21日からの適用となっています。
・主要部分の日本語仮訳は以下のとおりです。
・今後の発表等により変更の可能性もありますので、最新の情報収集に努めて下さい。

「仏暦2548年非常事態における統治に関する勅令」(非常事態令)
非常事態令第9条に基づく決定事項(第24号)

昨年3月26日付のタイ王国全土を対象とした非常事態宣言の発令および本年7月31日までの同宣言の適用期間の延長に関し、非常事態令第9条及び仏暦2534年国家行政規則法第11条に基づき、首相は一般的な決定事項、及び全ての当局職員の行動規則として、次のとおり発令する。


【第1項 衛生マスクまたは布マスクの着用】
感染拡大状況の発生を防ぐため、居住地外ないし公共の場において、保健省が推奨する正しい方法で、衛生マスクまたは布マスクを引き続き着用せしめる。
着用していない者に対しては、当局職員による注意喚起や正しい着用の指示が行われ、右に従わない場合、感染症法に則した措置が執られる。
当局が主催する、ないし当局から許可を得た、多数が参加し感染の危険性が高い活動において、長時間に及ぶためにマスクの着用が不具合を生じるか所期の目的を妨げると見込まれる場合、当該活動の主催者は、参加者数の制限、物理的距離の確保やマスク着用の徹底や、非感染証明の提示を求める等、当局が定める防疫措置についても厳格に遵守し、参加者に対して症状のスクリーニングやマスクの常時着用を徹底した上で、発言の際に限ってマスクを外すことを容認することが出来る。


【第2項 地域の決定】
感染拡大状況に応じ、適切な措置を実施するため、全国を以下5つの地域に区分する。区分の詳細は別表のとおりとする。
(1)最高度厳格管理地域 (バンコク都、ノンタブリ県、パトゥムタニ県、サムットプラカン県、計4都県)
(2)最高度管理地域 (チャチュンサオ、チョンブリ等、計11県)
(3)管理地域 (アユタヤ、ナコンシータマラート等、計9県)
(4)高度監視地域 (チェンマイ、プーケット等、計53県)
(5)監視地域 (該当なし)


【第3項 地域ごとの措置】
(1)最高度厳格管理地域
ア 学校および全ての教育機関に対し、多数が参加し感染の危険性が高い、授業、試験、研修ないし各種各動のための施設の使用を禁ずる。但し、以下の活動についてはCCSAオペレーション・センター(CCSA-OC)(注:責任者はナタポン国家安全保障会議事務局長が務める)に対し許可を求めることが出来る。
(ア)遠隔授業の実施
(イ)支援活動
(ウ)各都県の知事が許可を与えた当局ないし公共の活動
(エ)生徒数が合計120名未満の教育機関ないし国境警察学校
イ 飲食店に関し、店舗での飲食を午後11時まで認める。着席可能な人数を、本来の50%以下に制限せしめる。但し、店舗でのアルコール飲料の消費は禁止する。店舗の責任者に対しては、物理的距離をはじめとする防疫措置を実施せしめる。
ウ 感染症法に則して認められる、ないし、各都県の知事が許可する活動及び施設を除き、運動施設、ジム、フィットネスの営業を禁ずる。屋外ないし換気が十分行い得る運動場や施設については、使用時間を午後9時までとする。試合については、無観客の場合に限り、当局が定める防疫措置に従った上で実施を認める。
エ 百貨店、ショッピングセンター、コミュニティモールについては、入場者数を制限しつつ、営業時間を午後9時までとする。但し、ゲームセンター、遊戯施設は閉鎖せしめる。

(2)最高度管理地域
ア 学校および全ての教育機関に対し、必要不可欠な場合は、多数が参加する授業、試験、研修ないし各種活動のための施設の使用を認める。その場合、それぞれ現地の状況に応じ、都県の感染症対策委員会に助言を受けた都知事が定める防疫措置を実施するものとする。
イ 飲食店に関し、店舗での飲食を午後11時まで認める。但し、店舗でのアルコール飲料の消費は禁止する。
ウ 運動施設、ジム、フィットネスは、営業時間を午後9時までとする。試合については、当局が定める防疫措置に従った上で、観客有りでの実施を認める。
エ 百貨店、ショッピングセンター、コミュニティモールについては、入場者数を制限しつつ、従来どおりの営業を認める。但し、ゲームセンター、遊戯施設は閉鎖せしめる。

(3)管理地域
ア 学校および全ての教育機関に対し、多数が参加する授業、試験、研修ないし各種活動のための施設の使用を認める。その場合、それぞれの状況に応じ、教育省、高等教育・科学・研究・イノベーション省および関係当局の監督の下、当局が定める防疫措置を実施するものとする。
イ 飲食店に関し、法令が定める範囲内で、従来どおりの営業を認める。但し、店舗でのアルコール飲料の消費は禁止する。
ウ 運動施設、ジム、フィットネスは、従来どおりの営業を認める。試合については、当局が定める防疫措置に従った上で、入場者数を制限しつつ実施を認める。
エ 百貨店、ショッピングセンター、コミュニティモールについては、従来どおりの営業を認める。但し、ゲームセンター、遊戯施設は閉鎖せしめる。

(4)高度監視地域
ア 学校および全ての教育機関に対し、多数が参加する授業、試験、研修ないし各種活動のための施設の使用を認める。その場合、それぞれの状況に応じ、教育省、高等教育・科学・研究・イノベーション省および関係当局の監督の下、当局が定める防疫措置を実施するものとする。
イ 運動施設、ジム、フィットネスは、従来どおりの営業を認める。試合については、当局が定める防疫措置に従った上で、入場者数を制限しつつ実施を認める。
ウ 百貨店、ショッピングセンター、コミュニティモールについては、従来どおりの営業を認める。但し、ゲームセンター、遊戯施設は閉鎖せしめる。

(5)監視地域
当局が定める防疫措置、当局の指導および関連法規に従いつつ、従来どおりの施設の使用、事業および活動を認める。

【第4項 禁止される活動】
当局が実施ないし当局が許可する場合を除き、以下の活動を禁ずる。
(1)最高度厳格管理地域における、50名以上が参加する活動。
(2)最高度管理地域における、100名以上が参加する活動。
(3)管理地域における、150名以上が参加する活動。
(4)高度監視地域における、200名以上が参加する活動。
(5)監視地域における、300名以上が参加する活動。


上述の条件に適合して実施する活動に際しても、当局が定める防疫措置に従うものとする。


【第5項 各都県における個別の措置】
各都知事は、それぞれの感染症対策委員会の同意に基づき、CCSA-OCに対し、都県内の個別の地域割や措置の緩和について提案を行うことができる。
各都知事は、本件決定事項が定める内容以外にも、感染症法に則し、都県内における施設の閉鎖や活動の規制を指示することができる。


【第6項 娯楽施設の閉鎖】
各都県知事に対し、娯楽施設および右類似施設、パブ、バー、カラオケ、入浴施設、個室付浴場、ないしこれらに類似する施設について、各都県の感染症対策委員会の同意に基き、最低14日間の一時的な閉鎖を検討せしめる。
他方、各都県の感染状況は異なることから、各都県知事は、各都県の感染症対策委員会の同意に基き、CCSA-OCに対し、措置の緩和について提案を行うことができる。


【第7項 感染拡大の危険性の高い施設及び活動の厳格な管理】
当局職員は、本件決定事項の履行状況について、移民労働者が働く工場や宿泊所等といった感染拡大の危険性の高い施設や活動の監視を厳格に行うものとする。履行されていない場合は、注意および適切な履行を指示するものとする。仮に履行しない場合は、法令に則した措置を執るものとする。


【第8項 移民労働者の移動に関する措置】
各都県知事は、各都県の感染症対策委員会の同意に基き、当局が定める防疫措置を厳格に遵守するとの条件で、所轄内の移民労働者の就労のための越境移動を認めることができる。この点、当局者は移民労働者の移動について監視、検査もしくはスクリーニングを行うものとする。
都県内の移民労働者の移動についても、定められた措置に則したものとなるよう当局職員が監視を行った上で、これを認める。


【第9項 勤務先以外での作業】
当局および政府機関の責任者ならびに民間の事業者に対し、勤務先以外での作業を指示する、勤務先で作業する人数を減らす、勤務時間を短縮する等、事業に則した適切な方法をもって、感染拡大の危険性を減らすための取り組みの継続を求める。


【第10項 映画およびテレビ番組の撮影に関する緩和】
映画およびテレビ番組の撮影は、人数を制限した上で、これを認める。当局の定める防疫措置を実施しつつ、撮影中のマスク着用は免除する。


【第11項 旅行者受け入れの準備】
当局職員は、政府の開国パイロット事業のための準備作業を至急実施する。


【第12項 措置の見直し】
CCSA-OCに対し、現地の状況に適した規制地域や措置に関する見直しについて、首相およびCCSAに向けて提案せしめる。


【第13項 実施のための連携と協力】
CCSA-OCは、これら措置の実施について、関連当局、民間、CCSA内組織との連携と協力を進める。


以上の内容は、仏暦2564年(西暦2021年)6月21日以降適用される。


仏暦2564年6月18日
プラユット・チャンオーチャー 陸軍大将 首相

○官報原文
http://www.ratchakitcha.soc.go.th/DATA/PDF/2564/E/133/T_0001.PDF 


在留邦人及び滞在者の皆様におかれては、引き続き3密(密閉、密集、密接)の回避・マスクの着用・手洗い等の励行に努め、感染予防に努めてください。なお、邦人の感染情報がありましたら、お手数ですが当館に御一報ください。

○外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/

○在タイ日本国大使館ホームページ
https://www.th.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

○タイ保健省 疾病管理局(Department of Disease Control)
https://ddc.moph.go.th/viralpneumonia/eng/index.php

○厚生労働省ホームページ 
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

〇厚生労働省(水際対策に係る新たな措置について)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html

○厚生労働省(日本における水際対策の抜本的強化に関するQ&A)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html

○厚生労働省(新型コロナウイルスに関するQ&A) 
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html

○厚生労働省(感染症対策の基本) 
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000593493.pdf

○TECOT(海外渡航者新型コロナウイルス検査センター)(経済産業省)
https://www.tecot.go.jp/

(問い合わせ先)
○在タイ日本国大使館領事部
電話:(66-2)207-8500、696-3000
FAX:(66-2)207-8511
所在地: 177 Witthayu Road, Lumphini, Pathum Wan, Bangkok 10330
(ウィタユ通り、ルンピニー警察署とMRTルンピニー駅のほぼ中間)

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